人が使う道具には、軽ければ軽いほど、小さければ小さいほど良いとされるモノと、ある程度の重量や質量、体積の必要なモノがある。
また、その道具より先に地球上に存在する“ある標準”があり、技術的にはいくらでも小さくすることができて、かつそれが理想でも、自分だけを勝手に小さく軽くはできない種類の道具もある。
本日紹介する「財布」は、その両方に関係する商品であり、人が日常使う伝統的な道具だ。世界各国、多少のサイズの差こそあれ、お札という社会システムの基本である紙幣を必要な枚数収納し、人がそれを携帯し、必要なときに取り出し、中から任意の紙幣を必要な枚数引き出すことがごく自然にできなくてはならない道具だ。
人が紙幣を持ち運ぶ手段はいくつかあるが、最もナチュラルなのは、紙幣を何ものにも収納せず、クレジットカードと一緒にまとめてポケットに押し込んで外出するのが第一の手段だ。そして第二の手段は、紙幣だけを“札バサミ”でまとめてホールドする方法、そして三番目が紙幣を完全に収納する「財布」だ。
筆者を含め、日常いろいろなモノを組み合わせてたくさん持ち歩いている現代人は、自分の持ち歩いている個々のモノの重量を知らないケースがほとんどだ。ちょっと気になったので、普段自分の携帯しているモノの中から代表的なモノを誤差1g以下のキッチン秤で計測してみた。
スマートフォンといえば一番にその名前があがるまでになった裸の「iPhone 5」が実測114g、筆者のメインケータイであるNokiaの「Lumia 920」がやや重めで実測186g。
コインなしで、クレジットカード6枚と3万5000円の紙幣を入れたヴィトンのビジネスピープル用縦型財布が実測で162g。軽さと収納力を評価して銀座のオーソドキシーであつらえたほぼ同じ条件の筆者の日常使いの財布が92gだ。
たったこれだけをみても、スマホと同じく、財布もその構造や素材で大きく総重量が異なることが理解できる。
軽さを求めて愛用するタイベックの財布
財布の軽さ、以前からその重さの差が気になっていた筆者は、初めて「TYVEK」(タイベック)という紙素材の財布が市場に登場した2005年以降、何度も紙の財布を購入し、実際に毎日使ってきた。
今回、東京・表参道のMoMAストアで購入した財布も、そのTYVEK紙だけを使用して、折り紙の要領で折って作ったDYNOMIGHTY製の最新の「mighty wallet」だ。タイベックはデュポン社のマテリアル商品名であり、同社の登録商標だ。
タイベックは0.5~10ミクロンの連続性の極細長繊維が高圧で紡糸され、ランダムに積層された後、熱と圧力だけでシート状に形成されたカーボンの様なイメージの紙だ。極めて軽量、強度があり、水は通さないが通気する、とてもユニークな特徴を持つ紙素材なのだ。
身近なところでは、国際クーリエ便の書類を送付する時の防水紙封筒や、航空機の荷物のデスティネーション・タグ、遊園地などで腕首に巻き付けるリストバンド・チケットなどがそうだ。昨今だと、スマホやタブレット、デジカメなどを収納するクッション素材と併用したポーチの表面素材などとしても使われている。
「戦略的衝動買い」とは?
そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。
それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである(連載目次はこちら)。
この連載の記事
-
第781回
トピックス
真ん丸の外観に惹かれ円盤型「UFOマウス」を衝動買いしたが…… -
第780回
トピックス
好みの時間を設定可能、乾電池式「ポモドーロタイマー」を衝動買い -
第779回
トピックス
レノボとAmazonベーシックのお勧め「ラップトップスタンド」を衝動買い -
第778回
トピックス
折ってちぎって6人で使える「Paper Pens」を衝動買い -
第777回
トピックス
ゲオでレトロ感満載「FM付き レトロスピーカー」を衝動買い -
第776回
トピックス
発売日に電子メモ「Boogie Board(papery)」を予約衝動買い -
第775回
トピックス
ユーザー評価の高いJPRiDE「model i ANC」を手に入れた! -
第774回
トピックス
割り切りが素晴らしい3COINSの3300円スマートウォッチを衝動買い -
第773回
トピックス
Galaxy純正の遺失物トレースタグ「SmartTag2」を衝動買い -
第772回
トピックス
昭和レトロなプレーヤー復刻版「サウンドバーガー」を衝動買い -
第771回
トピックス
人生最後の腕時計「ロレックス エアキング」を衝動買い - この連載の一覧へ