Web Professional編集部から2012年12月12日に刊行された『Webライティング実践講座 ニュースリリースから商品説明まで』のP.62〜63にある真っ黒なページにつき、ただいま読者ならびに書店の皆さまより、印刷上の間違いではないかとのお問い合わせを多くいただいております。
お問い合わせのページがある「1.6 『書き出し語』を決めれば本文は書ける」(P.60〜)の節のテーマは、Webライティングにおける書き出し語の重要性です。P.61の最後では、
昭和歌謡の偉大な作詞家、阿久悠さんの作品「宇宙戦艦ヤマト」の歌詞と、漫画家でコラムニストの西原理恵子さんのエッセイ「いじめられている君へ」を見て、プロが書き出しをどう作り込んでいるのか確認しましょう。
のように、「宇宙戦艦ヤマト」と「いじめられている君へ」で、阿久悠さんや西原理恵子さんによる書き出しの工夫についての説明を始める、と述べています。続くP.62〜63はご指摘いただいているように真っ黒ですが、印刷上の問題ではありません。2色刷りで表現できる「最も黒い」ページを目指して、スミ100%+特色40%で「真っ黒」を表現しました。続くP.64の冒頭で、
映画や芝居が始まる前に、劇場の照明を落として場内を暗くすることを「暗転」といいます。暗転することで日常との区切りを付け、これから別の世界が始まりますよ、ということを観客に知らせるのです。文章の書き出しも暗転と同じです。
と述べているように、P.62〜63にある真っ黒なページは「暗転」を意図した演出です。
本書で紹介したWebライティングの基本は、「見出しから想起される内容を書き出しで裏切り、読み手が興味を損なわないようにテーマを伝えること」です。文章の書き出しは暗転と同じように読者を一瞬「え?」と思わせる言葉で始める。その「え?」という感情を体験していただくために真っ黒なページにしましたが、意図が伝わりきらず、多くの皆さまからお問い合わせをいただくことになりました。該当ページに「ノンブルがないので印刷上の問題かと思った」というご意見をいただいているほか、電子書籍端末で閲覧した場合、機械の誤作動ともとれる表現となり、配慮が足りなかったことを反省しております。
なお、本件については、本書の正誤・FAQ・追加情報にも記載しておりますので、ご覧ください。
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