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こんなに値下がってた!? 2012年中に買うべきデジタル機器 第1回

あのミラーレスが2万円台!? プロが発掘 お買い得デジカメ

2012年12月24日 12時00分更新

文● 周防克弥、ASCII.jp編集部

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 2012年も残りわずか。今年もさまざまな最新デジタル製品が発売されたが、年末商戦のこの時期に改めて価格を見てみると、全般的に製品の価格下落が目立つ。そこで本特集では特にお買い得だと思われる製品を厳選して紹介する。

 まずは、相変わらず人気のあるデジカメ編。なお、本特集で記載している価格は12月20日時点のもので、記事掲載時点では変動している可能性もある。

ミラーレス一眼は「Nikon 1 J」シリーズ!
標準ズームキットが最安2万5000円前後!

「Nikon 1 J1」の本体サイズは幅106×奥行き29.8×高さ61mmで、メディアとバッテリー込みの重量は約277g。ミラーレス一眼の中では小さいほうだ

「Nikon 1 J1」は標準ズームキットが最安2万5000円前後で買える。本体サイズは幅106×奥行き29.8×高さ61mmで、メディアとバッテリー込みの重量は約277g。ミラーレス一眼の中では小さいほうだ

「Nikon 1 J2」のダブルズームキット。J1とは表面処理が一部違うくらいでほとんど違いはない。本体横のレンズが望遠ズームで、これだけ小さいのに35mmカメラ換算で約81mm-297mmに相当する超望遠撮影が行なえる

「Nikon 1 J2」のダブルズームキットは最安で5万3000円前後。J1とは表面処理が一部違うくらいでほとんど違いはない。本体横のレンズが望遠ズームで、これだけ小さいのに35mmカメラ換算で約81mm-297mmに相当する超望遠撮影が行なえる

 今旬なミラーレス一眼は、オリンパスの「Pen Lite」やソニー「NEX」、パナソニック「LUMIX GF」シリーズなどが軒並み値下がり傾向にある。その中でもおすすめなのは、「Nikon 1 J1」だ。標準ズームキットは最安レベルで2万5000円前後で入手できる。

 新型の「J2」がすでに発売されていることもあり(標準ズームキットで最安4万8000円前後)、J1は旧型になってしまうのだが、その分大幅に安くなっている。ちなみにJ2も今年10月の販売開始時は6万円前後だったので、すでに1万円以上も値下がりしていることになる。

レンズは沈胴式。レンズを繰り出すと本体の電源が連動してオンになるが、縮めた場合には手動で電源を切らなければいけない。J2では電源オフも連動するようになった

レンズは沈胴式。レンズを繰り出すと本体の電源が連動してオンになるが、縮めた場合には手動で電源を切らなければいけない。J2では電源オフも連動するようになった

買うなら標準ズームよりもダブルズームキット!

 ただし、ここで重要なのは標準ズームキットではなく、ダブルズームキット(最安で3万8000円前後)を選ぶことだ。標準キットとダブルズームキットの価格差は、望遠ズームを単体で買うよりも安いのでお買い得感が高い。コンデジと違いレンズ交換のできるデジカメの場合、カメラよりもレンズのほうが長い付き合いになることが多く、カメラは買い換えてもレンズをそのまま使用することができる。

左がJ1、右がJ2の背面。マニュアルモードへの切り替えはどちらもメニューから選択する必要がある。J2ではフィルター効果が追加された

 旧型とはいえ、J1で困る点は少ない。J2で追加されているのは主にフィルター系の機能だけで、撮像素子をはじめとして基本機能は変更されていない。普通に写真を撮ることを楽しみたいのならJ1で十分だ。

 撮像素子は1015万画素の1型CMOSセンサーで、画素数こそコンデジよりも少ないが、大きめの素子の恩恵は画質に大きく影響する。

十分な光量があれば画質に問題はない。少し派手めな発色傾向だが、淡い色の再現性がよく、細部の再現性も高く、シャープな画質だ

十分な光量があれば画質に問題はない。少し派手めな発色傾向だが、淡い色の再現性がよく、細部の再現性も高く、シャープな画質だ

マイクロフォーサーズやAPS-Cサイズのミラーレス機で標準ズームを使用すると結構近寄れなくて苦労する場合があるが、J1ならコンデジほどではないが結構近寄ってもピントが合う

マイクロフォーサーズやAPS-Cサイズのミラーレス機で標準ズームを使用すると結構近寄れなくて苦労する場合があるが、J1ならコンデジほどではないが結構近寄ってもピントが合う

画素数が少ないため、細部のキメ細かさは弱点になる。しかしエッジ強調を控えても十分なシャープネスの写真を撮れる

画素数が少ないため、細部のキメ細かさは弱点になる。しかしエッジ強調を控えても十分なシャープネスの写真を撮れる

 さすがに暗いシーンで感度を上げて撮るという場合は、より大きな撮像素子を採用するほかのミラーレス一眼に劣る面も出てくるが、感度を上げずに撮影できるシチュエーションならばマイクロフォーサーズやAPS-Cサイズの素子を採用する他社のミラーレス一眼に負けない画質を持っている。

 また、撮像素子が他社のミラーレス一眼よりも小さい分、マクロに強いうえ、少ない光量でも十分な被写界深度を得ることができる、というメリットもある。

感度別撮影サンプルをチェック!

ISO 100

ISO 100

ISO 200

ISO 200

ISO 400

ISO 400

ISO 800

ISO 800

ISO 1600

ISO 1600

ISO 3200

ISO 3200

ISO 6400

ISO 6400

 感度を見てみると、ノイズはISO 800くらいから出はじめ、ISO 3200くらいから気になるようになる。ISO 3200以降ではディテールの破綻が見えはじめるので等倍や拡大して使用する場合には注意が必要だ。

スペック的には見劣るが
実際の画質はかなりイイ!

 人気のミラーレス一眼の中では結構後発で、レンズマウントも独自なうえ、撮像素子サイズも一眼レフよりはコンデジに近い感じとなっている。このため、高画質を求めてミラーレス一眼に移行する人にはちょっと微妙な存在に映るかもしれない。

 しかし、よほどの高感度で撮影しない限りは決して劣ることはなく、実用性は十分に高い。交換レンズも続々とリリースされてきており、レンズバリエーションで困ることも少ない。コンデジの利点である小さくて軽く、マクロに強い点、とミラーレス機の利点であるレンズ交換の楽しみと高画質の両方を合わせ持つ、J1のダブルズームキットはお手軽価格で購入できる高コストパフォーマンスの優れた1台だ。

 なお、J1は(生産終了製品でなく)一応現行機扱いのようではあるが、量販店などでは在庫がなくなりつつある。年明けの早い段階で市場から消えてしまう可能性もあるので購入するならまさに今かもしれない。

■Amazon.co.jpで購入

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