「Windows 8によるタッチインターフェースへのフォーカスは、パソコンの形をもう一度問い直すものになる」というのは、業界内で一致した考え方だった。でも、今回紹介する製品の構造は、ほとんどの人が予測しなかったはずだ。
今回試用する「ASUS TAICHI」(以下TAICHI)は、ディスプレー部に他社が発想しなかった仕組みを取り入れつつ、Ultrabookらしい薄型ボディーを実現した製品だ。独自性の高い構造とはどのようなもので、その効果はいかほどのものなのだろうか。
名は体を表す?
2画面を「表」と「内側」で利用
TAICHIを普通に開くと、一見本当に普通のUltrabookに見える。ボディーも薄く、最厚部で約17.4mmしかない。くさび型のデザインなので、より薄く見えるのもそういった印象を強くする。
だが、ボディーをディスプレーの「裏側」から見ると、その印象は変わる。本来ならば天板のあるべき場所が、そのままディスプレーになっているのだ。光るASUSのロゴも、実はディスプレー上の表示だったりする。
といっても、他社の変形ノートのようにディスプレーが裏まで回ったり、キーボードがスライドしたりしているわけではない。フルHD解像度のディスプレーパネルが、内側と外側の両方にあるのだ。
ある意味、実に直球勝負である。本体を畳めば、一体化してタブレット形態にもなる。通常では開くと、天板部外側のディスプレーは消え、黒く光る板になる。外側は硬質ガラスでカバーされているため、表示がなければディスプレーではないようにも思える。実際には、そうやって持ち運んだ時の衝撃緩和・指紋防止などの狙いから、標準で付属するケースに入れて持ち運ぶことが推奨されている。
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