6インチ E-Inkの電子ペーパー端末
無線LAN機能で直接購入可能
専用端末となるkobo Touchは、Koboが海外で販売している端末のファームウェアを日本語対応に変更したものである。IEEE 802.11b/g/n対応無線LAN機能を内蔵し、直接電子書籍の購入が可能である。本体カラーは4色で、前面がホワイト、裏面がブルー、ライラック、シルバーの3機種と、前後面ともにブラックの1機種がラインナップされている。
ディスプレーは電子書籍端末では一般的な、E-Ink社のタッチパネル式電子ペーパーを使用する。解像度はスペック表に記載されていないが、階調はモノクロ16階調。書籍を読む分には問題はないが、コミックの表示には解像度や階調でやや物足りない面もある。バッテリー駆動時間は非常に長く、同社では連続駆動時間を約1ヵ月としている。バックライトは搭載しないが、暗所での読書用に本体上部に取り付ける「クリップ型リーディングライト」をオプションで用意している。
内蔵のストレージは2GBで、一般的な書籍(約1MB)なら1000冊程度を収録可能としている。また本体右側面にはmicroSDカードスロットを備えており、32GBのmicroSDカードに最大3万冊を収録できる。対応フォーマットはEPUB3.0とPDF。
軽さと薄さもkobo Touchの特徴である。サイズは幅114×奥行き165×高さ10mmで、わずか1cmの厚みとなっている。重さは約185gと、スマートフォン並みの重さである。
kobo Touchの端末自体は、既存の電子ペーパー型電子書籍端末と比べて、軽さ以外では特に変わったところはない。独自色を打ち出しているのは、「ソーシャルリーディング」と称する、読書の情報をFacebook経由で公開する機能「Reading Life」である。読んでいる本の書名やジャンル、読書時間や読んだページ数などを、Facebookに投稿。感想を友人に公開して楽しむといった使い方ができる。
また、家庭用ゲーム機にある「実績」サービスと似たような機能として、「バッジ」機能がある。書籍を読むことで条件をクリアするとバッジを獲得でき、得られたバッジ情報もFacebookで公開できるというものだ。Facebookと公式に連携している電子書籍プラットフォームは、koboが唯一のものであるという。
端末はサービス開始と同日の7月19日から販売開始の予定。「楽天市場」や「楽天ブックス」のほかに、家電量販店での販売も行なう。また書店店頭での体験スペースも展開の予定である。「楽天kobo」のサイトでは、すでに予約も開始している。