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自分と向き合い、ありたい自分を見極める大切さ

元切込隊長・山本氏「トラブルはたいてい人の顔をしている」

2012年02月28日 12時11分更新

文● 山本一郎

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自分と向き合う、人と向き合う

 他社や他部門の数字が素晴らしいことに嫉妬をしている自分がおり、数字が上がらないことを焦っている自分がいます。そういう心の中の灰汁が、前向きに仕事を進めていくエネルギーを奪っていく。焦る。焦るから、よく考えずにとりあえず動く。あるいは思い悩んだまま動けない。そういう状態がさらなる失敗を呼び込んで、人に迷惑をかけたり、仕事で外されたりする理由となるのです。

 国内より海外法人との仕事に携わる機会の多い私からしますと、仕事上のトラブルの大半は自分の甘さ、自分の役割に対する認識の拙さが根底にあると断言できます。つまり、自分とは何者であり、どういう役割を期待されていて、相手と自分の相対的な関係の中で「きっとこういう働きを求められ、また相手はこう働いてくれるだろう。だからこういう成果があるはずだ」という見通しが間違っているからこそ、トラブルになるのです。

 自分と向き合い、己が何者であり、どういう能力があってどのような責任を取りうるのかを知ってようやく相手の立場や役割が分かり、相手に帰すべき役割や責任が見えてくるのです。しばしば確認を怠って後になって「言った言わない」状態に陥ったり、このぐらいは大丈夫だろうと甘く見積もっていたものが後から大きな負担増となってのしかかってくるといった、大概のトラブルは人間同士の関係の中に原因があり、そしてその根源は自分自身にかえってきます。

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