どこでも設置できる機種は?―「PX-503A」「PX-203」
よほど大きな家に住んでいるのでもない限り、デスクトップPCやノートPCに加えて複合機/プリンターという大物をどこに置くか迷っているという方は多いだろう。印刷品質や基本的な機能同様、設置しやすさは大きな選択ポイントになるはずだ。
まずは本体サイズを確認してみよう。4機種中最もサイズが小さい製品は、プリンター専用機である「iP4830」だ。しかし、その幅431×奥行き297×高さ153mmという寸法は、最大となる複合機「MG5130」の455×368×160mmと比較してもそう違うわけではない。
製品名 | サイズ(幅×奥行き×高さ) |
---|---|
カラリオ「PX-503A」 | 445×367×169mm |
カラリオ「PX-203」 | 445×330×154mm |
ピクサス「MG5130」 | 455×368×160mm |
ピクサス「iP4830」 | 431×297×153mm |
では、どこで違いが出るかといえば、普段の利用方法とメンテナンス、PCとの接続方法にある。
カラリオ「PX-503A」「PX-203」
カラリオ「PX-503A」「PX-203」の特徴は以下のとおりで、特に「PX-503A」は操作パネルが本体前面にあることから、机の上以外、例えばPCラックの上部、あるいは棚などある程度高い場所に置いても操作しやすい。給紙も前面の用紙カセットのみで行なえるため、メンテナンスの手間も軽減できるだろう。操作、給紙のどちらでも背面に触れる必要がないため、壁際に近づけて設置しやすい。
- 本体前面(角度調整可能)の操作パネル(「PX-503A」)
- 前面より給紙できる用紙カセット
- PCとの接続はUSB 2.0、有線/無線LANを利用できる
またPCへの接続方法として、USB 2.0に加え、100BASE-TX対応有線LAN機能、IEEE802.11b/g/n対応無線LAN機能を利用できる点も大きなポイントだ。これによりPCから離れた場所に置けるようになるため、自由度が非常に高いといえる。
特に無線LAN環境であれば、「PX-503A」「PX-203」を設置する際に考慮すべき要素は、電源との位置関係だけとなる。有線LANの場合でも、ルーターを利用すればPCの近くに置く必要はなくなるだろう。PC用デスクが存在しない家庭や、PCの周りに置き場所を確保できない環境ではぜひ重視してほしい。
ピクサス「MG5130」「iP4830」
ピクサス「MG5130」「iP4830」は、PCとの接続方法はUSB 2.0のみのため、当然ながらPCの近くに置く必要がある。また「MG5130」は、上面にある操作パネルは立てて利用するため、目の高さより低い場所に置くことになるだろう。
注意点は、普通紙の場合前面の用紙カセットと後トレイの両方に給紙可能だが、郵便はがきと写真用紙は後トレイのみとなっていることだ。はがきや写真の印刷をよく行なう方は、設置の際に後トレイ分のスペースも忘れないようにしてほしい。
- 本体上面(角度調整可能)の操作パネル(「MG5130」)
- 給紙は前面の用紙カセット(A4、A5、B5、レターのみ)と背面の後トレイを利用。郵便はがき/写真用紙は後トレイのみ
- PCとの接続はUSB 2.0
家族で利用しやすい機種は?―「PX-503A」「PX-203」
安価なミニノートなどの登場により、今や一般的な家庭でも複数台のPCを所有しているという例は珍しくない。複数のPCを快適に利用するために、無線/有線による家庭内LAN環境を構築しているという方も多いだろう。
先に触れたように、カラリオ「PX-503A」「PX-203」は無線/有線LAN機能を搭載しているため、複数のPCによる印刷が行ないやすい。寝室のベッドで寝転びながら、あるいはコタツで暖まりながらノートPCから無線LAN経由で印刷するというのも簡単だ。ノートPCをリビングに移動させて、デジタルカメラで撮影した写真を家族全員でワイワイ選びながら印刷するというのもいい。
「PX-503A」「PX-203」の無線LAN接続設定は非常に簡単で、接続設定機能「AOSS」や「WPS」対応ルーターがあるなら、ボタンを押すだけで設定が完了する。液晶ディスプレイを搭載している「PX-503A」なら、WEPキーを入力するなど手動での設定も可能だ。
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