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「高速」「全国で使える」のいいとこ取り!

WiMAX+CDMAのau新サービスの真価、そして料金を探った

2010年08月17日 12時00分更新

文● オカモト/ASCII.jp編集部

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月額料金のイメージは6000円強

 さて問題は料金。前述したようにメインはWiMAXで利用して、それにプラスして3Gも使えるという観点で本サービスを見ると、主な比較対象はWiMAXサービスになりそうだ。

 まずは一般的なWiMAXサービスから。UQ WiMAXの完全定額制プラン「UQ Flat」は月4480円である。これに端末の購入価格(1万3000円程度)がかかるが、契約期間の縛りなどはない。また、WiMAXではUQ WiMAXのインフラを利用して、他社プロバイダー(たとえば@niftyやビッグローブなど)がサービス自体を提供するMVNOも盛ん。UQ WiMAXのサービスより若干安価であったり、契約期間を設定する代わりに端末の廉価販売やキャッシュバックを実施しているプロバイダーも数多い。とはいえ基本は月4480円としておこう。

UQ WiMAXのMVNOである@niftyのサービスの一例。モバイルルーター型端末を廉価販売、12ヵ月間利用料金を割引、一定期間の契約後にキャッシュバックといった加入者特典もあり、簡単に料金の比較がしにくいのも確かだ

 一方、今回のauのサービスでは「WINシングル定額 WiMAX」と呼ばれる専用の料金プランだけが用意されている(以下はすべてシンプルコース利用時)。

  基本使用料 パケット料金 合計額
WINシングル定額 WiMAX(割引前) 2030円 0~4770円 2030~6800円
↓「WINシングルセット割」または「誰でも割シングル」の適用で1050円割引
WINシングル定額 WiMAX(割引後) 980円 0~4770円 980~5750円

となる。ちなみに1050円の割引が生じる2つのオプションのうち、「WINシングルセット割」は同名義でau携帯電話を契約していることが条件であり、「誰でも割シングル」は2年契約を前提とするものである(契約解除料は9975円)。

オプションを利用することで1050円の割引が発生する。二段階制料金については、約14MBのパケット通信で上限に達するので、基本的に上限金額で考えるべきだろう

 ひとつ忘れてはいけないのはプロバイダー料金である。前述のユーティリティによりデフォルトで接続される「au.NET」は契約は不要だが、月945円かかる(ただし利用月のみの請求)。ちなみに同じKDDIが提供するサービスでも「au one net モバイル専用コース」に契約すると月525円になる。さらにKDDIのブロードバンドサービスである「auひかり」「ADSL one」のユーザーであれば、オプション(「au one net パケットサービス」)により無料。案外小さくない金額なので、しっかり接続先を選んで料金を節約したい。

 料金の話をまとめると、まずUQ WiMAXのサービスでは基本的にプロバイダー料金は必要ないので月4480円。一方、DATA01では、基本使用料とパケット料金(上限)の合計は、割引サービスを利用しても月5750円。それに前述したプロバイダー料金の月525円を追加すると合計月6275円両者の差は1795円となる。(ほぼ)全国で使える安心料として、この差額をお得と見るか、そうでないと見るかはユーザーの利用の仕方次第だろうが、個人的には案外小さな金額と感じた。

 なお、同じくほぼ全国で利用できるドコモのデータ通信サービスの場合、2年契約が前提の「定額データ スタンダード割」などを適用しても、月額料金の上限は5985円(+プロバイダー料金)。こちらに対してはWiMAXのスピードを考えると、ハッキリ競争力がありそうだ。

 ここまで説明してきたように、この新しいデータ通信サービスが魅力十分であることは間違いない。ただし現時点でハッキリ足りていないのは端末のバリエーション。特にモバイルルーターの登場にはぜひとも期待したいところだ。

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