ロボットの飾り付けでトレンドが見える!?
また、飾り付けはやはり多くの参加者が楽しんでいたようだ。飾り付けのグッズ類は事前に用意されているのだが、特にスパンコールとつけ睫毛はいつも大人気だという。ケータイのデコレーションと同じようにPaPeRoはどんどん飾り付けられていた。
なお、この飾り付けを通して、たとえば最近の女性のメイクでは唇を厚くみせる傾向があるなど、オジサンたちの知らない若い女性たちのトレンドも垣間みることができるという。
NECの植村氏によると、同様のワークショップを男性のみ、あるいは男女両方を混ぜて行なったときとでは、まったく違った傾向が見られるそうだ。
具体的には、男性のみで行なった場合は「走行速度を取りあえずマックスにしてみる」といった、いわば「スペック探し」に夢中になる参加者が多く、逆にシナリオ作成は時間がなくて単純なストーリーになることが多いという。男女混交の場合は、うまくいくときといかないときの差が大きいそうだ。
そして最後に完成したシナリオを各グループが寸劇形式で順番に発表していく。PaPeRoのセンサーがなかなか反応しなかったり、悪戦苦闘していた参加者も少なくなかったようだが、グループ発表そのものが楽しかったという参加者も多かったようだ。
この実習はワークショップであり、「正解」があるわけではない。限られた時間で考え、できることを模索し、できあがったものを発表すること自体が目的だ。
この実習体験によってロボットやコンピューターがもつ可能性を参加者たちが感じ取れたかどうかは分からないが、少なくともロボットの動作を組む体験をした女性が32人世の中に送り出されたことは確かだ。これが新たな種となって、未来に広がってくれることを祈りたい。
なお、8月25日には津田塾大学のほかお茶の水女子大、東京女子大、日本女子大の共催で、「サイエンスフェスティバル めざせ!オールラウンドな理系女子」と題された講演会が津田塾大学 千駄ヶ谷キャンパス 津田ホールにて開かれる。
Googleシニアエンジニアリングマネージャー及川卓也氏による特別講演「ウェブってなんだろう?」のほか、理系分野で活躍している卒業生たちや女子大生たちによるパネルディスカッションが行なわれる。なお詳細は公式ページをご覧頂きたい。主たる参加対象者は女子中高生だが、一般参加者の聴講も可能となっている。