ロボットの動作モジュールを作成
さて実習の様子を見ていると、参加している人たちはみなキーボードにはおおむね馴れている様子で、てきぱきと指定された課題をこなしていた。
動作モジュール作成の場合は「ここを触ると動く」あるいは「止まる」「触る場所によって動きを考える」など、やりたいことを適切な単位に分解し、筋道だてて考えることが求められる。感情表現の場合は、限られた動きしかできないロボットの動きを最大限に引き出す感性が重要である。
また、PaPeRoは発声ができるが、ひらがな、カタカナ、漢字で発声が異なるため、聞き取りやすい書き方を探すことも必要になる。「ぱぺろっち!」では、ギャル風や昆虫風など様々なエフェクトを簡単にプルダウンで加えることができるが、あまりエフェクトをかけすぎると、合成音声が聞き取りにくくなる。
またセンサーも場所によって反応しやすいものとそうでないものがある。それぞれの使い分けも、短時間で判断していかなければならない。アシスタントの先輩たちが指導してくれるとはいえ、時間が短いためなかなか大変だ。
最終的には、未来で活躍するPaPeRoを想定して、ストーリーを考える。お題となる「場面」はくじ引きで選定される。ここからPaPeRoの役割を決めて、ストーリーを想像し、ストーリーボードを4コママンガで描く。そしてプログラミングと並行して、PaPeRoをコスプレさせ、練習し、最終的に発表し、組んだプログラムを「ぱぺろっち!」にアップロードして終わりだ。
シナリオ作成は、まずPaPeRoの役割を想定することから始める。そのほうが、ストーリー展開とオチが考えやすいからだ。またコスプレをさせることで実際に手を動かしていると、イマジネーションが広がり、良いアイデアが浮かぶことがもある。