実際に音を体験!
しっかりと芯のある低音が魅力
DE713には、OSとして「Windows 7 Home Premium」が搭載されている。64bit版を標準搭載し、32bit版にも変更が可能なセレクタブル方式で、64bitにすれば4GB以上のメモリーを活用できる。
このWindows 7の特徴として、マルチメディア系コンテンツのサポートを拡大していることが挙げられる。たとえば「MPEG-4 AVC H.264」や「AVCHD」「DivX」などの映像コーデック、あるいはiPodで使われていることから広まっている音声コーデックである「AAC」をサポートしており、さらに幅広い用途で活用できるOSに仕上がっている。
こうしたコンテンツを再生するプレーヤーとして用意されているのが、「Windows Media Player 12」である。前述のとおり多様なコーデックをサポートしていることに加え、Windows 7が動作している別のPC、あるいは対応するデバイス上にストリーミングする「リモート再生」、さらに再生モードにコンテンツ以外の要素を極力省いた「プレイビュー」モードが追加されているなど、多くの機能強化が図られている。
実際にWindows Media Player 12を使い、DE713で音楽や映像ファイルを再生してみたところ、まず実感したのはやはりスピーカーから出力される音のクオリティの高さだ。
本体自体が薄型ということで、どうしても“軽い音”を想像してしまうが、音楽などを再生すれば即座にそうしたイメージは覆される。低音はしっかりと芯のある感じで鳴り、その一方で高音もしっかり響かせている。
個々の楽器の再現も細やかに聴き取れ、打楽器や管楽器のキレのよさ、あるいは弦楽器の伸びやかさをしっかり味わえる。
DTS Premium SuiteTMを適用すると、さらにクオリティは向上する。特に効果が大きいと感じたのは、DTS Surround Sensation UltraPCTMだ。無効にした状態では当然空間的な広がりは皆無だが、この機能を有効にすることによって本体の周囲にもスピーカーがあるように感じるほど、音場がグッと広がる。
またバーチャルサラウンドには明瞭さが失われたり、あるいは低位感が薄れるといった弱点があることが多い。しかしDE713のスピーカーとの相乗効果だろうか、細かな効果音もクリアに聞こえる上、存在感もしっかり意識できる。
映画などではVoice Clarification Technologyによって、台詞が効果音に埋もれることなくしっかり聞き取れることもポイントだろう。
PCがシャットダウンしていても
即座にiPodの音楽が聴ける!
気軽に音楽を楽しむための仕組みが用意されているのも、DE713の大きな特徴だ。この製品にはPCとして利用するモードのほか、iPodの音楽を再生するためのモードが用意されている。このiPodモードを利用すれば、PCを起動していない状態でもDE713のスピーカーを使って、iPod内の音楽を再生できる。
具体的には、Windowsをシャットダウンしている状態でiPod DockにiPodを設置し、さらに左側にある「MODE」ボタンでiPodモードに切り替える。この状態でiPodを操作して音楽を再生すると、DE713のスピーカーからiPodの音声が出力されるというわけだ。なお、MODEボタンの上には音量調整ボタンがあり、これを使ってボリュームをコントロールできる。
この機能が便利なのは、とにかく素早く音楽を聴き始められることだろう。PCが立ち上がるのを待つ必要はないため、聴きたいときに即座に音楽を再生できる。
なお、PCが立ち上がっていない状態でも、iPod Dockに差し込んだiPodが充電されるのも便利な点だ。これにより、USBで接続していたがPCが起動していなくて充電されていなかった、などという失敗を回避できる。