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WWDC 2010 基調講演は「予想以上にiPhone一色」

2010年06月09日 12時00分更新

文● 千種菊理

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6.iPhoneOS 改め iOS4

これまで「iPhone OS」と呼ばれていたOSが「iOS」と名称変更された

iOSは開発者向けに1500の新しいAPIを、ユーザー向けの100の新しい機能を搭載した。コンシューマはもちろん、ビジネスやエンタープライズの用途でもより機能が増えている

「メール」アプリは、受信メールボックスをひとまとめで見られる「Unified Mailbox」を採用。関連メッセージをまとめるスレッドを意識した表示も可能になった

 さらにビジネス向けには、以下の点での強化がうたわれた。

  • Even bettert data protection(従来より高度なデータ保護機能の搭載)
  • Mobile device management(iPhoneなどモバイルデバイスの集中管理機能)
  • Wirless app distribution(WIFIを使ったアプリケーションの配布)
  • Maultiple exchange accounts(複数のExchange アカウントのサポート)
  • Exchange server 2010(Exchange Server 2010の対応)
  • SSL VPN support(SSLによるVPN接続のサポート)

 特に複数のExchange Serverサポートは重要だ。GmailなどとiPhoneの同期は、Exchange Serverへの接続機能を流用して作られている。これまではExchange Serverへのアカウントは1つに限られていたため、例えば個人のGmailアカウントと会社のExchange Serverアカウントを持っていると、一方しか同期できなかった。

 その両方が使えるようになったうえ、「メール」にUnified Mailbox機能が加わったので、仕事もプライベートも、ひとつのiPhoneで一目で見通せるようになった。

 なお「IOS」といえばシスコが出すルーターのOSの呼称であったが、名称の利用については相互に合意ができている(関連リンク


7. iBooks for iPhone 4

iPad向けのiBooksと同じで、ePubとPDFの双方をサポート

しおりを挟んだりノートを書きこめるようになった。ブックマークやノートはインターネット経由で同期されて、どのデバイスでも同じ状態で読める

 iBookStore については「書籍の購入」であること、サブスクリプション(定額で一定期間の使用)ではなく、あくまで購入であることを強調していた。

 日本国内でもNTTドコモが支援していた「Napstar Japan」のように、大手の有償配信サイトが撤収した事例がある。サブスクリプションの場合、配信サイトが終了すると、これまで支払った金額にかかわらずコンテンツにもはやアクセスできなくなる。

 一方、iTunes StoreやiBooksStoreでは、コンテンツはダウンロードされて手元のMacやiPad、iPod、iPhoneに残っているため、仮にオンラインストアがなくなっても、購入した払ったコンテンツは失われない。

 iTunes Music Store の開始当初から ジョブズは「人々は借りたいのではない、所有したいんだ」と言い続けていたが、iBookStoreでもその方針がまったくぶれていないのだ。


8. iAd

最後の要素は、iPhoneアプリの中に広告を折り込む技術「iAd」だ。iOS上で7月1日にスタートする

画面下にあるのが広告領域。独自に広告を集めたり、機能を実装しなくても、iAdのAPIを通 じて表示領域を提供するだけで、広告掲示に関するこまごまとしたことはアップルがすべて受け持ってくれる

広告を表示したところ。使用中のアプリ上で広告を開いて、作業していたところに戻れるのもユーザーとしては嬉しい

iAdによる広告の売上のうち、6割がアプリの開発者側に支払われる。アップルとしては2010年後半で6000万ドルの売上を見込んでいる。その6割となると3600万ドルが開発者の手に渡ることになる

お金だけがすべてではないが、Macの購入やアップルのデベロッパー登録(iPhone Developer Program)の年会費など、アプリ開発にはコストがかかる。そうした負担を軽減する手段として、手軽に利用できるiAdは、開発者にとって喜ばしい話だろう

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