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Mobile World Congress 2010レポート

Windows Phone 7続報 日本では2011年登場か?

2010年02月18日 21時28分更新

文● 塩田紳二

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従来のWindows Mobileとの
アプリケーションの互換性は?

 一方でカーネルが変更されるということは、アプリケーションの互換性という点で大きく変化することになる。このため、必ずしも従来のWindows Mobileの各バージョンが持っていた互換性は期待できない。さらに、ユーザーインターフェースが変更され、さまざまな機能が入れ替わっていること、スタイラスではなく、タッチを前提としていることなどもあって、影響を受けるソフトウェアは少なくないとおもわれる。

 このため、現行のWindows Mobile 6.5は、Windows Phone 7が出たあとも終了ということではなく、並行販売という形で残り、アップデートなどの開発も継続するという。実際Windows Phone 7の発表の翌日、マイクロソフトは現行のWindows Mobile 6.5のアップデートバージョンとなる6.5.3を発表している。数字的には小さいが、ユーザーインターフェースが変更されるなど、変化自体は少なくない。法人ニーズを持つメーカーでは当面6.5系を使うことになるかもしれない。

 また、Windows Phone 7の開発環境などについては、後日発表されるということだ。また、Windows Phone 7の登場により、.NET Compact Frameworkの拡張、XNA(XboxやPCのどちらでも動作できるアプリケーションの開発環境)の改良などが行なわれるはずで、これらについても順次アナウンスがあるはずだ。

日本市場に投入する上での課題は?

 一方Windows Phone 7の音楽機能はZuneそのものであり、Windows Phone 7搭載端末の販売にともない、これまでZuneサービスが展開されてなかった国でも開始される予定である。このためもあって現時点では、日本での計画は未定の状態だという。

Music+Video

Windows Phone 7のMusic+Video機能はZuneそのもの。このためWindows Phone 7端末をリリースするためにはZuneサービスが必要になるのだが日本での展開を考えるとここが大きなハードルになりそうだ

 やらないということはないとのことだが、Zuneサービスを立ち上げるためにはレコード会社との折衝を始め、マイクロソフトの日本法人が越えるべきハードルは低くない。こうした状況を考えると、欧米での出荷時期である今年のホリデーシーズンには、どうも間に合いそうもなく、来年夏ぐらいまでがターゲットとなるのではないかと思われる。

 また、ZuneではPCとのデータの同期などに、Windows上で動作するZuneソフトウェアを利用する。これまでのWindows Mobile端末ではActive Syncやモバイルセンターを使った同期と、Windows Media Playerを経由したメディアファイルの同期があったが、Windows Phone 7では、これがZuneソフトウェアに統一される予定で、この中でメディアファイル以外の同期やLiveサービスとの連携などが行なわれるとのことだ。ただし、企業向けのExchange Serverとの同期機能はそのまま残るという。

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