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SSDモデルで、静音・高速省・電力を手に入れろ

VESAマウント対応の小型デスクトップ「HP Elite 8000/US」

2010年02月10日 09時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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エコ、管理性などを追求

 Elite 8000シリーズ全体の訴求ポイントに、エコがある。今回紹介するUSの場合、23.7Wとなっており、アイドル時40W程度が普通の他社製品と比較してかなり低く抑えられている。より大型の筺体となるSF・MTでも80PLUS GOLD対応(電源変換効率は公称89%)の高効率電源を内蔵している。エコはElite 8000シリーズ共通の特徴と言えるだろう。

ACアダプターは若干大きめだ

 さらに、システムボードの設計やBIOSの細かな設定項目、ファン動作スピードの最適化(動作音や負荷などに考慮)などさまざまなノウハウを盛り込み、低消費電力と静穏性の両立にも配慮している。

 また、セキュリティーや管理性の改善にも積極的に取り組んでいる。例えば、HP Protect Toolsではドライブロックのほか、ユーザーごとのデバイスアクセス制限の管理、セキュリティーチップによるデータの暗号化、不要ファイルの安全消去機能などを提供する。

 ちなみに本機より大きなSFおよびMTでは、ハードウェア盗難防止のための施策として、スマートカバーロックも搭載している。これは、物理的ではなくBIOSレベルで本体側面のカバーをロックする機能だ。管理を個人任せにせず、クライアントオートメーションでリモート管理して、導入時に一斉に筺体に施錠することも可能だ。


安価になったSSDを積極的に搭載したい

 最後にベンチマークテストの結果を掲載する。

 デモ機はCore 2 Duo E8400(3GHz)、2GBメモリーを装備しており、ストレージに関しては、2.5インチHDDとSSDの両方を比較することができた。CPUに関しては、上位のE8500(3.16GHz)への変更も可能で、メモリーはノート用のSO-DIMMを最大8GBまで積むことができる。OSは、評価機のWindows 7 ProfessionalのほかWindows 7 Home Premium、Windows Vista Home Basic、Windows XP Professionalなどが選べる。

HP Compaq 8000 Elite Desktop PC(US)
のベンチマーク結果
Windowsエクスペリエンスインデックス
製品名 Elite 8000(SSD) Elite 8000(HDD) Optiplex 780
プロセッサ 6.4 6.5 6.7
メモリ 5.5 5.5 5.9
グラフィックス 4.0 4.1 4.5
ゲーム用グラフィックス 3.5 3.5 3.5
プライマリハードディスク 6.8 5.9 7.3
CrystalDiskMark
シーケンシャルリード 211.5 69.61 203.1
シーケンシャルライト 134.5 66.12 119.7
ランダムリード512KB 172.1 31.91 160.9
ランダムライト512KB 107.7 43.46 83.08
ランダムリード4KB 21.61 0.484 23.16
ランダムライト4KB 6.152 1.057 6.321
CrystalMark 2004R3
Mark 129919 95150 123690
ALU 29448 29499 33790
FPU 44355 26830 29136
MEM 16271 15929 17875
HDD 26273 9155 25492
GDI 9055 9183 12632
D2D 2029 2027 2008
OGL 2488 2527 2757

 参考までにCore 2 Duo E8600(3.33GHz)、デスクトップ用メモリーを4GBを搭載したOptiplex 780USFFの結果も合わせて掲載するが、スペックの差があるため、あくまでも参考程度にとどめてほしい。CPUクロックの相違とメモリーの違いで性能に差が出ている。

SSD(左)とHDD(右)

 ストレージに関しては、160GBと250GBのHDD(7200回転)または、64GB のSSDが選択できるが、体感速度では圧倒的にSSDが優れている。特に注目したいのが起動時間の速さだ。Windows 7とSSDを組み合わせることで、HDDモデルに比べて体感できるほどの差が出てくる。また、消費電力も条件によるが7~8W下がる場合があるという。SSDはサムスン製で、64GBと容量的には少なめだが、HDD 160GBからSSD 64GBに変更しても、差額は8400円と非常に少ない。

 なお、上記SSD構成での販売価格は12万1800円(配送料別)となる。

 ノートパソコンから導入が進んだSSDだが、低価格・高容量化が進んだ現在では、エントリーデスクトップでも積極的に導入できる時期に来たと言えるだろう。

 HP Compaq 8000 Elite Desktop PCのUS筺体はデザイン性にも優れ、縦位置・横位置の置き方に加え、ディスプレーと一体化できるなど設置の柔軟性も高い。現状ではディスプレーマウント用のスタンドしか選択できないが、この筺体であればショールームなどに壁面設置して、インスタレーションやデジタルサイネージ的に使うといった用途もありうるかもしれない。こうしたオプションの追加もぜひ期待したい。

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