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SSDモデルで、静音・高速省・電力を手に入れろ

VESAマウント対応の小型デスクトップ「HP Elite 8000/US」

2010年02月10日 09時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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 「省スペースでオールインワン」を理由にノートパソコンを選択するユーザーは多い。これは個人だけでなく、企業でも変わりない。

 モバイルでの利用を想像しがちなノートパソコンだが、実際には据え置きで使われるケースも多い。理由は明確で、机の狭さにある。省スペースで、必要であれば片付けられるノートに人気が集まるのは当然だろう。

HP Compaq 8000 Elite Desktop PC/US

 その一方でデスクトップの需要に関しても、まだまだ存在する。理由はパフォーマンス。そして、作業効率に直結するディスプレーをなるべくフレキシブルに選びたい(あるいは既存のディスプレー資産を効果的に流用したい)というニーズがあるためだ。

 個人向けでは一般的になりつつある、液晶一体型デスクトップについても企業導入は進んでいない。NECなどが取り組んでいるが、価格も高価で、ディスプレーサイズの柔軟性についても若干劣る。

 こうした背景から、スモールフォームファクターのデスクトップを求める声は、まだまだ存在する。先日のレビューでは、デルの「OptiPlex 780USFF」関連記事)を紹介したが、日本HPが提供する「HP Compaq 8000 Elite Desktop PC」も非常に近いコンセプトの製品と言えるだろう。


ディスプレーにマウント可能な小型筐体

 HP Compaq 8000 Elite Desktop PCは、dc7900シリーズの後継という位置付け。タワー型(MT)、スリム型(SF)、超小型(US)の3種類の筺体が用意されている。シリーズ名は共通で、目的に応じた筺体のタイプを用意している点はデルのOptiplexシリーズと同様だ。MTおよびSF筺体にはインテルの新型CPUを搭載した「Elite 8100」が追加されたばかりだが、USについては今のところリリースされていない。

 サイズは、幅66×奥行き254×高さ251mm(4.1リットル)。Optiplex 780USFFが幅65×奥行き229×高さ236mm(3.67リットル)なので、それよりは若干大きく、電源も大型の外付けACアダプターから取る。

前面には4つUSBポートを用意。吸気口を兼ねたスリッドのデザインがなかなかいい。ドライブはスリムタイプ

背面にはなんと6つのUSBポートを装備。アナログRGBのとなりにDisplayportの端子も見える

 スペックについて見ていこう。まずCPUはCeleronも選べるが、Core 2 Duo E8000シリーズが中心。メモリーは最大8GBまで。グラフィックスチップはIntel Q45内蔵。ストレージは、2.5インチのHDDまたはSSDといった具合だ。Optiplex 780USFFとの共通点も多いが、価格、ニーズ、スペース性などを考えるとこのあたりに落ち着くのだろう。ディスプレー出力は、DisplayPortとアナログRGBの2系統を用意しており、標準でデュアルディスプレー対応となっている。

背面のネジを手で外すだけでカンタンに内部にアクセスできる

カバーを外したところ

光学式ドライブもワンタッチで外せる

HDD/SSDケースを取り外してみる

振動対策用のインシュレーターを持つHDD/SSD用ケース。このネジも手で外せる

メモリーはノート用のSO-DIMMだ

 大きな相違点と言えそうなのが、USB 2.0ポート。前面および背面を合計すると、10ポートもある。そんなに必要なのだろうか?と考えてしまう読者もいるだろうが、最近では携帯電話機の充電など、電源代わりにUSBポートを使用するケースもあるので、(企業で必要とされるかどうかはともかく)あって困ることはないだろう。レガシーポートとしては、シリアルはないが、PS/2ポートを装備している。

ディスプレーの背面に筺体を取り付け、液晶一体型パソコン的に利用できる

 ドライバーレスで簡単に内部アクセスできる点は同社デスクトップPCの特徴のひとつ。本体側面にはVESA対応のネジ穴が開いており、マウンター(モニターマウントキット)を介すことで、さまざまな液晶ディスプレーを装着できる。既存のディスプレー資産を流用できる点や、ディスプレーサイズを自由に選べる点はメリットと言えるだろう。デルは専用ディスプレーのみの対応となるため、こちらのほうが柔軟性が高い。

本体に用意されたVESAマウント用の穴

企業向けのマシンだが、初期から積極的にWindows 7対応を進めていた

 昨秋発表のモデルだが、OSについては企業向けPCとしてはWindows 7にいち早く対応した。Windows 7 Professional搭載モデルをフルラインアップで展開している。XPモードなども標準で利用できるので、既存のアプリケーション資産を継続して利用したい層も安全して導入できるのではないだろうか。

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