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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第19回

Core i7/i5以降の最新インテルCPUロードマップ

2009年09月21日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/)

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NehalemアーキテクチャーCPUのロードマップ予想図

NehalemアーキテクチャーCPUのロードマップ予想図

45nm世代Core i5のラインナップはあまり増えず?
GPU内蔵のClarkdaleは2010年第1~第2四半期

 ところで、Core i7が引き続きLGA1366とLGA1156の2種類のラインナップのまま推移するかどうかは、現状はっきりしない。マザーボードメーカーやOEMベンダーは、折角用意したLGA1366プラットフォームでもあり、またCore i9がLGA1366で残ることを考えると、引き続きLGA1366ベースのCore i7を用意することを求めてくるだろうとは想像できる。現時点ではこれに関して明確な決断はくだされていないようだ。

 次にCore i5である。現在は2.66GHz駆動のCore i5 750のみがラインナップされているが、2009年末~2010年あたりのタイミングで、2.40GHz駆動の製品も投入されるようだ。これより下になると、既存のCore 2 Quadの性能レンジに入ってしまうし、この上はCore i7とかぶってしまうので、当面は大きく品揃えが増えないのではと思われる。

 その代わり2010年1月に、デュアルコアCPU+GPU構成となる「Clarkdale」が、やはりCore i5ブランドで投入される。こちらは動作周波数が3.20~3.46GHzとやや高めで、Hyper Threadingも有効にされる。だが、デュアルコアであるのと、メモリーコントローラーがCPUから分離されてGPU側に統合される関係で、メモリーアクセス性能が若干落ちる(特にレイテンシが増える)と思われる。トータルとしての演算性能は、Lynnfieldに及ばない程度だろう。

GPUを内蔵するClarkdaleのプラットフォーム構成図

GPUを内蔵するClarkdaleのプラットフォーム構成図(右)

 当面はこのLynnfieldとClarkdaleの2本立てでCore i5のラインナップが構成されるが、先に述べた理由で2010年後半にはWestmereベースの32nmプロセスの製品に置き換えられるだろうと想像される。

 最後がバリュー向けのCore i3である。こちらはClarkdaleをベースとした製品になるが、差別化のためにTurbo Boostが無効にされるもようだ。またDDR3-1333はサポートせず、DDR3-1066までという情報もある。動作周波数は2.93/3.06GHzあたりとされるが、もう少しラインナップが広がる可能性はある。

 また、このCore i3のさらに下に位置付けられるのがPentiumブランドで、とりあえず「Pentium G6950」という製品が2.80GHzで提供される模様だ。こちらはCore i3との差別化のため、Hyper Threadingが無効にされる(Core i3はHyper Threadingが有効)もようだ。

 現時点での情報はこんなところだろうか。22日からサンフランシスコで開催される開発者向け国際会議「Intel Developer Forum 2009」では、もう少し細かな情報が示されるかもしれない。

今回のまとめ

・2009年9月に、LynnfieldコアのCore i7/i5が登場。PCI Expressを内蔵したため、ダイサイズが300mm2弱の大型CPUに

・Nehalemアーキテクチャーで6コアの「Gulftown」が、「Core i9」として2010年前半に投入。NehalemベースのCore i7 9xxは収束。

・2010年早々には、GPU内蔵型デュアルコアCPU「Clarkdale」がCore i5/i3ブランドで登場。32nmプロセス世代に移行する。

・Core i3の下には、Pentiumブランドのバリュー向けCPU「Pentium G6950」が投入予定。

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