ケータイ meets ロボット
ケータイ秋冬モデルのラッシュを前に、auによる「iida」の新モデル発表会が行なわれた。新型端末2機種とケータイライフスタイルの周辺を彩るデザイナーズアイテムが一挙に披露されたが、中でも目を引いたのが北極星から名付けられたコンセプトモデル「Polaris」である。
Polarisは、ちょうどauの「Sportio」ほどの手のひらにすっぽりと収まる小型端末と、そのドックとして利用できる球状の端末からなる。この球状の端末部分がロボットとして自律的に動きまわる、かわいらしいキャラクターの持ち主だ。
ただし、この端末はただ動き回るだけのロボットではない。ケータイで取得したユーザーのさまざまな情報、いわゆる「ライフログ」を収集・蓄積・解析し、ロボットの学習に活かすだけでなく、テレビに接続すれば、ユーザー自ら解析結果やレコメンデーションを見ることができる機能も備えている。
「人間とケータイとロボットの新しい関係が始まる。ケータイでのライフログ収集(メディカル・エクササイズ・ビジネス・エンタメ)から最適なアドバイスをテレビでチェックできます。例えば食生活のアドバイスやおすすめの有機野菜のレシピをケータイに送るような活用ができます」(KDDI 増田氏)
ケータイでは現時点でも、通話履歴やメールの送受信履歴、Webサイトへのアクセス履歴、さらにディスプレイのオン/オフ、端末の開閉、位置情報などの情報が記録されている。
顕在化しているかどうかは別として、すでにケータイは個人のライフスタイルやコミュニケーションのデータを蓄積しているのだ。このような個人に紐付く情報をロボットが分析してユーザーにフィードバックする新しいコンセプトである。
現段階でPolaris自体は商品化に向けたコンセプトモデルではないそうだが、常に持ち歩いているケータイが情報を取得し、それを解析してフィードバックしてくれる仕組みを、自律的に動く「自分の相棒的なロボット」というコンテクストとミックスした点がとても興味深い。この「コンテクスト」はライフログのサービスのユーザー感覚を考える上で、とても大切だと思うからだ。
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