iPhoneでワンセグを見る方法といえば、ソフトバンクモバイルが販売している「TV&バッテリー」を使うのが一般的だろう(関連記事)。事前に設定しておくことで、「TV&バッテリー」で受信したワンセグ放送を無線LANでiPhoneに配信して番組を楽しめるという製品だ。
ただこの場合は、ワンセグを見るために「TV&バッテリー」を持ち運ぶ必要がある。「これ以上、細かいモノをカバンの中に増やしたくない」という人なら、できればiPhone単体でテレビ番組を見られたほうが嬉しいだろう。
そこで注目したいのが、アイ・オー・データ機器から登場した「SEG CLIP GV-SC310」である(関連記事)。コイツは、パソコンで録画した番組を転送して、iPhone単体で見られるという代物だ。しかも「TV&バッテリー」はiPhoneのみの対応だが、こちらはiPod touchでも利用できる。
一体、その仕組みや使い勝手はどうなっているのか。8月下旬の発売を前に、テスト機を借りることができたので、そのレポートをお届けしよう。なお、GV-SC310の対応OSはWindows Vista/XPで、残念ながらMac OS Xでは使えない。
無線でダビングできちゃうんです!
GV-SC310の特徴は、何といっても無線でiPhoneにデータを転送できるという点。しかも、パソコンを使わずに、iPhoneだけでダビングを指示できる。
GV-SC310自体はパソコン用のUSBワンセグ・チューナーで、Windowsマシンにこれを差すことで、ワンセグの試聴と録画が可能になる。
さらにiPhone/iPod touchにマキエンタープライズのテレビアプリ「TVPlayer」(価格は無料、iTunes Storeで見る)をインストールしておけば、パソコンの番組を転送して見られる。
もちろんこの方式では、放送中の番組をiPhone/iPod touchで視聴することはできない。向いているのは、番組を「録り貯め」しておき、空いた時間に出先で見るというスタイルだろう。
例えば、深夜番組をパソコンで録画しておき、朝起きて身支度しているときにiPhone/iPod touchに転送。通勤・通学の行き帰りに見る、というシチュエーションが想像できる。
そこでポイントになるのが、録画予約の扱いやすさと転送にかかる手間と時間だ。今回はその点を特にチェックしたいと思う。その前にまずは、外観というかハードウェアを写真でみていこう。