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麻倉怜士さんに聞く、テレビ選びで得する家族・損する家族

2009年07月31日 12時00分更新

文● ASCII.jp編集部  語り● 麻倉怜士

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「家ナカ研究会」(後述)発起人の1人、麻倉怜士さん。日本を代表するAV評論家のひとりだ

あなたの家庭は「巣ごもり」? それとも「引きこもり」?

 週末は家族そろって、おうちでまったり。昨年来の不況で外出も控えがちになり、普通に思える光景だ。

 だが、そのときに家族が2つのタイプに分かれているということをご存じだろうか。それが、夫婦も親子も家族関係に満足している「巣ごもり家族」と、あまり満足度の高くない「引きこもり家族」だ。

電通総研の調査資料より。家族間での会話の頻度や、夫婦・親子関係への満足度などの5項目について、すべての面で「巣ごもり家族」タイプが「引きこもり家族」を上回る。その違いはどこにあるのだろう

 これは電通総研を中心にして発足した「家ナカ研究会」が今月8日に発表した研究結果によるもの。子どもを持つ1000人の既婚男女にアンケートを行ない、家での過ごし方と、家族関係の満足度について調査した。

 調査によれば、満足度の高い「巣ごもり」家族には、家で楽しむテレビやゲーム機など「家ナカ娯楽アイテム」の選び方に違いがあるという。家の中のエンターテインメントを家族みんなで楽しむかどうかが、巣ごもりか、引きこもりかを分けているのだ。

 そこで研究会発起人の1人であるAV評論家の麻倉怜士氏に、巣ごもりという現象について、また理想の巣ごもりを実現するテレビについて話を聞いた。


「巣ごもり家族」と「コクーン」の関係

―― 今回の「家ナカ研究会」で、家の中でのエンターテインメントを楽しむ「巣ごもり」という言葉がキーワードになっていますね。

現在の「巣ごもり」は2005年頃から生まれたが、発想そのものは1980年代からのものと語る

麻倉怜士(以下、麻倉) そうですね。ただ、巣ごもりというのは今になって突然あらわれたわけではなく、昔から「コクーン」、繭の中で暮らしていくというような発想はあったんです。

 技術の革新とともにホームエンターテインメントが流行し始めたのは、1980年代のことです。とはいえ当時はまだ、家族がそれぞれ別々の世界に入っていく「引きこもり」的なものだったんですよ。


―― 家族みんなが様々なガジェットを持つようになった。

麻倉 そうです。歴史的な流れをいうと、ガジェットというものは必ずパーソナルな方向に向かっていくものですからね。ケータイやゲーム機の中に、自分が耽溺できる世界を作り上げていったのがガジェットでした。

 ところが2005年頃からテレビが大画面化してきたことで、その流れが変わってきた。テレビ放送だけでなく、BDが見られるものもあれば、ネットにも接続出来るものもある。世界中のエンターテインメントの面白い先端がテレビに集約してきたのですね。


―― 以前にも「繭の中で暮らす」という発想があったというのは。

麻倉 ソニーが2001年に発売したHDDレコーダーが「コクーン」というんです。その機能の1つに、視聴履歴からその人にオススメの番組を録画するというものがあったんですね。それを使って「テレビをもっと楽しむ」というコンセプトです。特にパーソナルなプレファレンスを反映するというのが画期的でした。

 コクーンから撤退した後、ソニーがDVDレコーダーやBlu-ray Disc(BD)レコーダーに搭載したのが、現在の「おまかせ・まる録」です。ただ、当時はテレビもそこまで大画面という流れはなかったので、時代の先駆けだったという感じはしますね。

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