NTT東日本および西日本は4月20日、フレッツ・光ネクストやBフレッツを利用するVPNサービス「フレッツ・VPNゲート」において、10Gbpsの新メニューを新設アクセス回線として、最大伝送速度が1Gbpsのフレッツ・光ネクスト ビジネスタイプを追加した。
NTT東日本および西日本は4月20日、フレッツ・光ネクストやBフレッツを利用するVPNサービス「フレッツ・VPNゲート」において、10Gbpsの新メニューを新設。アクセス回線として、最大伝送速度が1Gbpsのフレッツ・光ネクスト ビジネスタイプを追加した。
フレッツ・VPNゲートは、アクセス回線にフレッツ・アクセスサービス(フレッツ・光ネクスト、Bフレッツ、フレッツ・ADSL/ISDN)を使い、中継網に「NGN」(フレッツ・光ネクストのバックボーンをNTTはこう呼ぶ)を利用するVPNサービスだ。
フレッツ・光ネクストを使うVPNサービスとしては、ほかに「フレッツ・VPNワイド」がある。似た名称で分かりにくいが、フレッツ・VPNワイドはフレッツ・アクセスサービスを導入している拠点同士を結ぶメッシュ型のVPNサービス。これに対しフレッツ・VPNゲートは、NTTの施設(収容局)にハウジングしたサーバやユーザーの設備をセンターとし、1対多で接続するスター型のVPNサービスとなる。最大で1万拠点を収容できる大規模向けのサービスである。
方式 | フレッツ・光ネクスト対応サービス | Bフレッツ向けサービス |
---|---|---|
メッシュ型サービス | フレッツ・VPNワイド | フレッツ・グループアクセス |
スター型サービス | フレッツ・VPNゲート | フレッツ・オフィス |
今回、このフレッツ・VPNゲートに新設されたのは、センターを中継網に接続するセンター回線が10Gbpsのメニュー。これまでは10Mbps、100Mbps、1Gbpsの3種類だったのが、さらに高速化した。
10Gbpsメニューの料金は、基本額(最大伝送速度が1Gbpsに制限)と1Gbpsごと加算額となる。つまり、10Gbpsをフルに使うには、基本額+加算額×9の金額が必要となる。加えて、フレッツ・VPNゲートは、センターのある県と同じ県内からのアクセスのみが可能なコースと、NTT東日本(西日本)のエリア内全体からアクセスが可能なコースがあり、料金が分かれる。なお、NTT東日本と西日本をまたいだ利用はできない。
たとえば、都内のNTT収容局にサーバをハウジングし、センター回線を10Gbps、アクセスの許可を都内のみとした場合、月額料金は税別971万円からとなる(ハウジングの諸経費等を除く)。加えて、各拠点のアクセス回線の料金が必要だ。
区分 | 県内接続 | 東日本エリア内接続 |
---|---|---|
基本額(1Gbps) | 161万円 | 600万円 |
加算額(1Gbpsごと) | 90万円 | 350万円 |
10Gbpsの合計料金(参考) | 971万円 | 3750万円 |
決して安価なサービスではないが、NTTの閉域網を使うためセキュリティは高く、拡張性も高い。東西をまたげないという大きな欠点はあるが、関東圏や関西圏などで大規模向きなVPN環境の導入を考えているユーザーは、導入を検討してみてはいかがだろうか。