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フレッツで大規模なVPN構築が可能に

NTT東西、10GbpsのVPNサービスを開始

2009年04月20日 09時30分更新

文● TECH.ASCII.jp

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NTT東日本および西日本は4月20日、フレッツ・光ネクストやBフレッツを利用するVPNサービス「フレッツ・VPNゲート」において、10Gbpsの新メニューを新設アクセス回線として、最大伝送速度が1Gbpsのフレッツ・光ネクスト ビジネスタイプを追加した。

 NTT東日本および西日本は4月20日、フレッツ・光ネクストやBフレッツを利用するVPNサービス「フレッツ・VPNゲート」において、10Gbpsの新メニューを新設。アクセス回線として、最大伝送速度が1Gbpsのフレッツ・光ネクスト ビジネスタイプを追加した。

フレッツ・VPNゲートの新メニュー(NTT東日本のリリースより)

 フレッツ・VPNゲートは、アクセス回線にフレッツ・アクセスサービス(フレッツ・光ネクスト、Bフレッツ、フレッツ・ADSL/ISDN)を使い、中継網に「NGN」(フレッツ・光ネクストのバックボーンをNTTはこう呼ぶ)を利用するVPNサービスだ。

 フレッツ・光ネクストを使うVPNサービスとしては、ほかに「フレッツ・VPNワイド」がある。似た名称で分かりにくいが、フレッツ・VPNワイドはフレッツ・アクセスサービスを導入している拠点同士を結ぶメッシュ型のVPNサービス。これに対しフレッツ・VPNゲートは、NTTの施設(収容局)にハウジングしたサーバやユーザーの設備をセンターとし、1対多で接続するスター型のVPNサービスとなる。最大で1万拠点を収容できる大規模向けのサービスである。

フレッツのVPNサービス
方式 フレッツ・光ネクスト対応サービス Bフレッツ向けサービス
メッシュ型サービスフレッツ・VPNワイドフレッツ・グループアクセス
スター型サービスフレッツ・VPNゲートフレッツ・オフィス

 今回、このフレッツ・VPNゲートに新設されたのは、センターを中継網に接続するセンター回線が10Gbpsのメニュー。これまでは10Mbps、100Mbps、1Gbpsの3種類だったのが、さらに高速化した。

 10Gbpsメニューの料金は、基本額(最大伝送速度が1Gbpsに制限)と1Gbpsごと加算額となる。つまり、10Gbpsをフルに使うには、基本額+加算額×9の金額が必要となる。加えて、フレッツ・VPNゲートは、センターのある県と同じ県内からのアクセスのみが可能なコースと、NTT東日本(西日本)のエリア内全体からアクセスが可能なコースがあり、料金が分かれる。なお、NTT東日本と西日本をまたいだ利用はできない。

 たとえば、都内のNTT収容局にサーバをハウジングし、センター回線を10Gbps、アクセスの許可を都内のみとした場合、月額料金は税別971万円からとなる(ハウジングの諸経費等を除く)。加えて、各拠点のアクセス回線の料金が必要だ。

10Gbpsメニューの料金(サーバをハウジングする場合)
区分 県内接続 東日本エリア内接続
基本額(1Gbps)161万円600万円
加算額(1Gbpsごと)90万円350万円
10Gbpsの合計料金(参考)971万円3750万円

 決して安価なサービスではないが、NTTの閉域網を使うためセキュリティは高く、拡張性も高い。東西をまたげないという大きな欠点はあるが、関東圏や関西圏などで大規模向きなVPN環境の導入を考えているユーザーは、導入を検討してみてはいかがだろうか。

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