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ENERMAX ECO80+シリーズを研究所で徹底解剖!

2009年04月25日 20時00分更新

文● KONG

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サーモグラフィによる温度変化

 サーモグラフィとは、温度の分布を色にして表示する計測器のことで、皆さんもテレビなどで一度は見たことがあるだろう。テストした電源ユニットは「EES500AWT」で、試験は都内の某研究所にて行なった。ここでは、この電源ユニットがどのくらい熱を帯びるのか、そして温度分布がどうなるのかをテストしてみた。
 単体で計測しても意味がないので、某社製500W電源(非80PLUS認証)を比較用に用意し、比べてみた。

ENERMAX「EES500AWT」

某社製500W電源(非80PLUS認証)

使用したサーモグラフィカメラはCHINO「CPA-8200」。製造元はFLIP SYSTEM社で、OEM元の型番は「ThermalCAM P65」という製品。このカメラに広角カメラを取り付けて撮影を行なった

 サーモグラフィは、物体の赤外線放射を撮影することになるため、電源ユニットのように金属部品が多い物体の場合、ヒートシンクやコンデンサのキャップ部分など、光沢がある部分では赤外線を反射してしまうほか、金属ごとの反射率が異なるため、正確な温度を測定できない。
 そのため被試験物体は、同一の色に着色されていることが望ましい。というわけで、電源ユニットのカバーを取り外し、電源ユニットの内部をスプレー塗料で真っ黒にする。これにより、放射率は一定(今回は0.96)となり、全体の分布が計測できるのだ。

シリコン(合成樹脂)の塗料を使っているため、塗料によりショートすることはない。この塗料は、車のマフラーやストーブ、煙突に使えるほど耐熱が高いため、電源ユニットくらいの熱で、溶けたりすることはない

研究所の塗装ブース。天井部のファンから吸気し、壁面のスリットで排気するため、塗料が飛び散らない仕組み

電源ユニットのカバーを外し、このような状態にする

そしておもむろに、スプレー開始

隙間無く、念入りに塗布する

見事に真っ黒です

塗装が終わったら、しばらく放置して塗料を乾かす

 乾燥が終わったら、いよいよ測定開始だ。

(次ページへ続く)

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