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ENERMAX ECO80+シリーズを研究所で徹底解剖!

2009年04月25日 20時00分更新

文● KONG

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無響室(無音響室)による、騒音値測定

 最近の電源ユニットは非常に静かで、20dB以下を謳う製品も多い。しかし人の耳では周波数にもよるが20dB以下はほとんど聞こえないと言われているものの、ファンは確実に回っているわけで、耳を近づければ風切り音も聞こえてくる。この音が果たして何dBくらいなのか、非常に気になっている人も多いだろう。そこで登場するのが無響室による騒音の測定というわけだ。
 無響室というのは、暗騒音レベル(特定の場所にいたときに聞こえる周囲の騒音)を極限にまで押さえ、可能な限り音が反響しない部屋のことを言う。物体は、全く動いてないと思っても、実は外部の影響を受けて微妙に振動する。それは窓や壁も例外ではなく、外の音は窓や壁を通して、部屋の中の騒音値を上げているのだ(聞こえるか、聞こえないかは別として)。

主に、騒音を計測するために使用される無響室。壁、天井、床に吸音材が貼られている

 さて音は空気の振動であるので、外部からの干渉を抑えることが無響室を作る第一歩となるのだが、単に壁や床や天井に緩衝材を貼っても、部屋そのものが外部の音で揺らされてしまっては意味がない。できれば、部屋そのものが宙に浮いたような状態で、なおかつ音をシャットアウトするために分厚く、振動しにくい素材で壁で覆われているのが理想だ。そんな部屋を自宅で作ろうと思ったら莫大な費用がかかる。
 そんな都合のいい部屋が、都内を含め、日本のあちこちに存在している。音響メーカーや車両メーカー、大学などにあるほか、産業技術研究センターにもある。産業技術研究センターでは、民間に試験機や試験室を解放しているので、誰でも利用できるのだ。(お金はかかるけど)

地方独立行政法人 東京都立産業技術研究センター

 今回、試験に協力頂いた施設は「地方独立行政法人 東京都立産業技術研究センター」というところ。都内に数ヵ所あるほか、各県にもある。ほとんどは工業地域や工場、研究施設がある場所にあり、中小企業のいろいろな試験を請負っている。法人のほか個人の依頼も受け付けているので、興味のある方は一度問い合わせてみてはいかがだろうか。年に数人ほど自作オーディオなどのテストをするために個人で訪れる人がいるという。いつかは自作スピーカーなどを持ち込んで、音響テストをしてみたい! なんて思う人は筆者だけはないはずだ。なお、検査や試験内容によって料金は異なるので、ご注意を。また利用するには予め、予約が必要になる。

都立産業技術研究センター西が丘本部は、北区の国立西が丘競技場の隣にある


東京都立産業技術研究センターURL http://www.iri-tokyo.jp/

究極の静かさを体験できる無響室

 まずは今回試験のために協力していただいた施設を見て貰おう。

無響室の大きさは高さが3mほど、広さは10畳前後。床下にも吸音材がある

壁には、無数に縦横に組み合わせられたクサビ型の吸音材が配置されている。表面の素材は布で、骨組みは金属製、中にグラスウール吸音材が入っている

これが無響室側の扉の厚さ。分厚い扉の表には、これまた分厚い吸音材が貼られている

無響室は、建物の中で隔離されており、外部とは完全に遮断されている

測定室側の扉もこのように、かなり厚くなっている。ちょっとした金庫室並?

 はっきり言って、電源ユニットごときに、なんと大げさな!という規模の施設である。分厚い扉の向こうは、本当に静かで話しをするときも、やや大きめの声でしゃべらないと聞きにくいほど。残響音(エコー)がない音というのは実に不思議な感じである。
 では、測定準備にかかろう。

使われているマイクはブリュエル・ケアー製のType 4955というもの。最低6dBまで拾える超高感度マイク。ボディは総チタン製で、数十万円もする高級品

電源ユニットは三脚の上にウレタンのマットを敷いて、その上に載せて計測した

マイクは移動式のレールに吊るされ、リモコンで位置を自由に変えることができる。研究員の方が手に持っているリモコンで、電源ユニットの中心にマイクの先を合わせているところ

マイクの位置を動かすリモコン

実際に測定する際には、マイクにこのようなウィンドスクリーン(丸いスポンジ)を取り付け、風切音を防いでいる

(次ページへ続く)

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