複数枚のスキャンやコピー、ファクスに活躍
印刷速度は最速モノクロ毎分32枚、カラー毎分31枚とC7180と同様で、実際に印刷してみてもモノクロテキストならばA4で1枚あたり1枚あたり6~8秒(画質は“通常”モード)、パソコンからの転送時間を入れても10ページで約1分40秒。画質を“最速”モードにすれば1枚あたり2秒強で、10ページの文書でも40秒以内ととかなり高速。単体での利用では、モノクロ文書のコピーならば1枚あたり約40秒、10枚で5分2秒。
カラーコピーは1枚で約42秒(用紙自動認識、インクジェット対応コピー用紙)と、レーザープリンターのエンジンを搭載するオフィスユースの複合機にはさすがにかなわないものの、ちょっとしたSOHOユースまで充分カバーできる実力だ。L判の写真をカラーコピーする場合(実際にはコピーではなく“再印刷”モードを用いる)でも、スキャンに15秒、印刷は約30秒で終わった。デジタルカメラ画像の印刷でもL判で約30秒というのはかなり快適だ。
印刷サンプル 上から、パソコンからの最高画質設定での印刷、メモリーカードからの印刷(画像補正なし)、メモリーカラーからの印刷(画像補正あり)。メモリーカードからの印刷では画質は用紙自動認識(アドバンスフォト用紙)で、若干最高画質よりも遅くなるようだ。印刷速度はPCからの印刷では1分7秒(PCからの転送時間は15秒)、メモリーカードからの印刷では約30秒。 |
さまざまな利用シーンを想定して試してみたが、スキャンなどの処理の後でときおりメニューの反応が遅くなる現象が起きたのがやや気になったものの、ADFも確実に動作(給紙)して、一度ホチキスで留められた紙(ホチキスを外しても折れ曲がりや食い込んでいる場合がある)でも紙詰まりを起こすことはなかった。
コピーサンプル 上がオリジナルの銀塩写真紙焼き、中段はアドバンスフォト用紙への高品位コピー(再印刷)、下はインクジェット対応コピー用紙へ高品位カラーコピー。拡大は中央部を600dpiでスキャンしたものの等倍表示。 |
ホームユースの複合機として他社製品と同価格帯ながらファクス機能を搭載するなど、コストパフォーマンスの高さが同社の魅力だが、C6175はADFを標準装備することによってさらに利便性を上げている。同社のC7180では搭載されていたBluetoothが省略されているものの、有線/無線LANを標準搭載しているため家庭内での置き場所も自由度が高く、パソコンの近くに置かなくても済むというのは、単体で使う機会が多い複合機においてかなり重宝する。
印刷の元となったデジタルカメラ画像(800万画素)。元画像は3264×2448ドット。 |
スキャナーがCISのためフィルムスキャンにこそ対応していないものの、印刷物などの紙媒体を取り込む/コピーするのがメインなら、むしろADFの有無でコピーやスキャンの使い勝手が大きく違ってくる。また、6色フォトインクの採用によってデジタルカメラ画像の印刷でも十分な印刷品質が得られるなど、ホームユースのインクジェット複合機としては驚くほどパフォーマンスの高い製品と言えるだろう。
HP Photosmart C6175 ALL-in-Oneの主なスペック | |
製品名 | HP Photosmart C7180 All-in-One |
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印刷解像度 | 最高4800×1200dpi |
印刷速度 | 32枚/分(モノクロ)、31枚/分(カラー) |
使用インク | C/M/Y/K/フォトシアン/フォトマゼンタ(染料):各650ノズル |
用紙サイズ | A4~B5、はがき/往復はがき、封筒、L判/2L判、カスタム用紙設定 |
給紙容量 | メイン給紙トレイ:最大100枚、フォト給紙トレイ:最大20枚 |
スキャン解像度 | 4800×4800dpi |
スキャン階調 | 入力RGB各16bit/出力RGB各8bit |
液晶ディスプレー | 2.5インチTFT液晶パネル |
インターフェース | USB 2.0、IEEE 802.11b/g、10/100BASE-TX、Bluetooth(オプション) |
本体サイズ | 450(W)×441(D)×247(H)mm |
重さ | 10.6kg |