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HP Photosmart C7180 All-in-One

HP Photosmart C7180 All-in-One

2006年11月01日 22時17分更新

文● 行正 和義

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HP Photosmart C7180 All-in-One

日本ヒューレット・パッカード

オープンプライス
(実売価格:3万5000円前後)

日本ヒューレット・パッカードの「HP Photosmart C7180 All-in-One」は、フォト印刷やフィルムスキャン、ファクス、無線LAN&Bluetoothなど豊富な機能を搭載する、同社複合機の最上位モデルだ(関連記事)。昨年のモデルにあった「HP Photosmart 3310 All-in-One」の後継にあたり、印刷やスキャンなど基本スペックは昨年モデルとほぼ同様ながら、インターフェースを改善して使いやすくなっているのが特徴だ。

新たに画像自動補正機能“HPフォトフィックス”を搭載
しかし、ボタンの数も大幅に増大

HP Photosmart C7180 All-in-One
日本HPの複合機フラッグシップモデル「HP Photosmart C7180 All-in-One」。

 インクはCMYK+フォトシアン/フォトマゼンタの6色タイプ(染料系)で、ヘッドとインクタンクが分離しているのは従来どおり。同社ならではの本体前面下部から給紙する構造のため設置面積が抑えられているほか、標準で自動両面印刷に対応し、はがきやL判などのための専用給紙トレイを持つのも従来同様だ。ペーパーハンドリングに関しては、日本HP以外のメーカーでも前面/背面のW給紙システムや自動両面印刷を標準採用するなど、凝ったものが増えてきてはいるものの、給紙切り替えを忘れてA4用紙にはがき印刷してしまう、といった失敗もある。その点、日本HPでは初期から用紙幅検出センサーを搭載しており、用紙指定を誤ったまま印刷しようすると警告が出るなど、印刷ミスがほとんどないのはありがたい。

トップカバーを開き、フィルムガイドを出した状態
トップカバー部の白い圧板の下にはフィルムスキャン用光源が用意され、カバー内にフィルムガイドもセットされる。

 スキャナーの撮像素子はCCDで、天板にあたるトップカバーには35mmフィルム一列分(ストリップで6コマ、スライドマウントでは4コマ)の光源が内蔵され、フィルムスキャンが可能となっている。フィルム/スライドをマウントするためのガイドは天板内側にセットされているため、フィルムスキャンのたびにいちいち箱などからガイドを探さなくてもいいので便利だ。

前面操作パネル部
操作パネル部は手前に引き上げることで45度程度まで角度を付けられる。右端にあるスロットはCF、SD、メモリースティックやxDピクチャーカードにも対応。
操作パネルのスイッチ類と各種メニュー表示
操作パネルのスイッチ類とコピー、スキャンなど各種メニュー表示。“Photosmart Express”はメモリーカード内の画像を印刷する機能だ。

 コピーやスキャン、ファクスなどの各種操作を行なうフロントパネルは、従来機種(HP Photosmart 3310 All-in-One)から大きく進化している。操作の中心になるのが3.6インチ液晶ディスプレー(320×240ドット表示)である点は同様だが、両側にあるボタン類の配置が大きく変わった。従来機ではスキャンやコピーなどのモードを選択したあとはカーソルキーなどでメニューを選び、共通のスタートボタンで処理を実行(開始)していたのに対し、本機では各機能ごとにスタートボタンが用意された。コピーやファクスにはさらにカラーとモノクロそれぞれのスタートボタンが、スキャンでは反射原稿の読み込みとは別にフィルムスキャンの実行ボタンが用意され、さらにはデジタルカメラ画像の縦横を回転するためのボタンまである。また、今回のモデルでは新たに“HPフォトフィックス”と呼ばれる画像自動補正機能が搭載され、逆光などの露出調整に加えて赤目修正も可能なのだが、こちらにも専用のボタンが用意されている。このため、ファクス送信のための数字キーによってただでさえ多いコンソールパネルは、カーソルキーとOKボタン以外で35個と非常にボタンが多いつくりになっている。



背面
背面には両面印刷ユニット(同梱)を装着可能。ファクス用モジュラー端子とLAN端子が左側に並ぶ。

 基本的な使い方はコピーやスキャナなどのボタンを押し、液晶に表示されるメニューに従ってカーソルで項目を選択、設定して印刷などを開始するわけだが、スキャンやコピー作業の前でも利用できる“プレビュー”(スキャンして簡易表示)や“再印刷”(紙焼きからのコピー&プリント)など、頻繁に使う機能が個別のボタンとして用意されているのはかなり便利だ。

トレイ部
本体前面の排紙トレイを引き上げるとA4の給紙トレイとはがき・L判用フォトトレイが現れる。それぞれ用紙を入れたままでも利用可能だ。

 印刷速度はモノクロ文書ならば毎分32枚、最高速設定でのL判プリントならば11秒と、スペック的には現行のインクジェット機の中でも最高クラスと言える。実際に印刷してみても、モノクロ文書で“標準:はやいモード”ならば1枚あたり約5秒、最速モードに至っては2秒強という速度で、オフィスの大量印刷でも充分こなせそうだ。デジタルカメラ画像の自動画像補正では明るさの調整を行なうものの、色あいに関してはあまり変更がなされず自然な仕上がりとなった。

“HPフォトフィックス”を使ったサンプル
“HPフォトフィックス”を使ったサンプル。左がHPフォトフィックスをオンにした状態。右のオリジナルと比べて、石壁や青空が補正ではやや明るくなっている。

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