(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモは15日、次期FOMA携帯電話機“903i”シリーズ”で対応する、大容量iアプリゲーム“メガゲーム”についての発表会を、東京・青山の青山ベルコモンズで開催した。903iシリーズは未発表で、それに先駆けて対応ゲームを発表することはきわめて異例のこと。
“メガゲーム”のロゴ |
メガゲームは、iアプリのプログラム領域を最大1MBまでに拡張した“メガiアプリ”(903iシリーズで実装される機能)として動作するゲームコンテンツ。従来のFOMAはプログラム領域として利用できる本体メモリーは100KB、データ保存領域は400KBと固定だった。しかしメガiアプリではプログラム領域とデータ保存領域を、1MBの範囲内でゲーム開発者が自由に設定でき、さらにデータ保存領域は外部メモリーカードを指定できるようになった。これにより高解像度のグラフィックスや高音質のサウンドに加え、ボイスや効果音、ムービーといった効果要素も付加できるという。
ちなみに画面解像度は、メガゲームでも従来の90Xiと同じQVGAだが、たとえば(株)カプコンの“バイオハザード”の場合、90Xiシリーズ版では容量の制限から1/4のサイズ(80×60ドット)のものを拡大して表示していたという。しかしメガゲーム版ではリアル解像度で表示でき、より綺麗なグラフィックを堪能できるという。
さらに903iシリーズはグラフィック性能もアップしており、900iシリーズと比較して2Dで5倍、901iシリーズと比較して3Dで3倍の描画速度を実現しているという。
NTTドコモ コンテンツ&カスタマ部 コンテンツ担当部長の山口 善輝氏 |
iモードのゲームコンテンツ売り上げ高の推移グラフ |
発表会では同社コンテンツ&カスタマ部 コンテンツ担当部長の山口 善輝氏がiモードゲームについての近況を報告した。同氏によると、iモードにおいてゲームジャンルをマイメニュー登録しているユーザーは約1300万人に上り、その情報料の月額売り上げ高の合計は36億円にもなるという。このようにケータイゲームを楽しむ環境が整い、多くのユーザーがゲームを楽しんでいることを受け、メガゲームの提供を決断したという。
現在、メガゲームズ対応ゲームとして、16タイトルが予定されている。そのうち903iの発売に合わせて提供されるゲームコンテンツは5タイトルとなる。以下は、今回発表されたタイトルと提供開始のスケジュールとなる。
- 903i発売と同時に配信
- ストリートファイター ZERO((株)カプコン、月額315円)
モンスターハンター((株)カプコン、月額315円)
ソニック・ザ・ヘッジホッグ2((株)セガ、月額315円)
鉄拳2((株)バンダイナムコゲームス、月額315円)
機動戦士ガンダム SEED 鳴動の宇宙(バンダイネットワーク(株)、料金未定)
- 2006年11月配信予定
- かまいたちの夜×3 三日月島事件の真相((株)ドワンゴ、月額315円)
- 2006年12月配信予定
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首都高バトル EVOLUTION 2(元気モバイル(株)、月額525円)
モバイル・パワフルプロ野球MEGA(仮称、(株)コナミデジタルエンタテインメント、月額315円)
サクラ対戦((株)セガ、月額315円)
ケータイデEXIT((株)タイトー、料金未定)
風来のシレンMEGA((株)ドワンゴ、個別課金525円)
- 今冬発売予定
- BOMBERMAN ActZero MOBILE Type(仮称、(株)ハドソン、月額315円)
- 提供時期未定
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バイオハザード エピソード((株)カプコン、料金未定)
デビル メイ クライ(仮称、(株)カプコン、料金未定)
DIRGE of CERBERUS LOST EPISODE -FINAL FANTASY VII-((株)スクウェア・エニックス、料金未定)
桃太郎電鉄JAPAN 豪華版((株)ハドソン、料金未定)
発表会場ではいくつかのタイトルが展示され、試遊できるようになっていた。
アニメ版と同じ豪華声優のボイスがゲーム中に流れる“機動戦士ガンダム SEED 鳴動の宇宙” | 格闘ゲームの“鉄拳2”。操作には数字キーも使用する |
ホラーアクションゲーム“バイオハザード エピソード” | ファイナルファンタジーシリーズの外伝的なアクションシューティング“DIRGE of CERBERUS LOST EPISODE -FINAL FANTASY VII-” |
なお、9月22日から幕張メッセで開催される“TOKYO GAME SHOW 2006”において、これらのゲームの試遊台を設け、実際にプレイできるようにするという。