HTC Nippon(株)は18日、(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモ(NTTドコモ)から14日に発表された法人向けスマートフォン『hTc Z』の発表会を東京・赤坂のホテル・ニューオータニで開催した。会場には実機が多数展示されており、実際に触れることもできた。
写真で見るhTc Z
『hTc Z』の本体。液晶はタッチパネルになっている | 本体をスライドさせ、キーボードを露出させたところ |
本体を縦長にしたときの左側面。左からジョグダイヤル、決定ボタン、メモアプリ起動ボタン、microSDカードスロットが並ぶ |
同じく右側面。左からカメラのシャッターボタン、通信切り替え機能呼び出しボタン、電源ボタンとなっている |
底面には赤外線ポート、マイク、miniUSB端子などを搭載する。また右下にはスタイラスが差さっている |
キーボードの文字盤はバックライトにより青く光る。キーは結構大きめ |
Excelのシートを表示しているところ | ハードウェア情報表示。CPUはSamsungスタックCPU-400MHzとなっている |
hTc ZはQWERTY配列のキーボードを搭載した3G対応スマートフォン。OSに『Windows Mobile 5.0 Pocket PC Phone Edition 日本語版』を採用しており、インターネットメールの受信やウェブブラウズなどが可能だが、iモードおよびiモードメールなどには非対応となっている。通信機能としては無線LAN(IEEE 802.11b/g)とBluetooth(Ver.2.0)に対応。ディスプレーは2.8インチのカラー透反射型TFT液晶パネル(240×320ドット、6万5536色)で、メインカメラとして200万画素のCMOSセンサーを内蔵している。
本機はNTTドコモから法人向けに販売されるものの、HTC Nipponが提供することが明示され、販売やマーケティング、サポート、サービスなどもHTC Nipponが行なう。これはNTTドコモの端末としては初めてのケースになる。また今回は法人ユーザー限定の販売となるが、HTC Nipponでは3~4ヵ月後をめどにコンシューマー市場への投入も行ないたい考えで、その際にパートナーがNTTドコモになるかは「未定」としている。
Windows Mobile市場は毎年2倍拡大する
HTC Nipponは台湾のHigh Tech Computer(HTC)社の日本法人で、今年4月に設立された。東京に営業とマーケティングの拠点を持ち、福島県・郡山市にアフターサービスセンターを設置している。台湾のHTC社は2000年に初のポケットPCとして、米コンパックコンピュータ(Compaq Computer)社(現ヒューレット・パッカード社)の『iPAQ』の製造を手がけるなどの実績を持つ。
HTC社 CEOのピーター・チョウ氏(左)とNTTドコモ 法人営業本部 プロダクトビジネス部長の三木 茂氏(右) |
発表会では、HTC CEOのピーター・チョウ(Peter Chou)氏が壇上に上がり、Windows Mobileの市場について「2010年までは(出荷台数ベースで)プラス100%、つまり毎年(市場が)2倍拡大する」との予測を披露し、期待感を示した。
またNTTドコモの法人営業本部 プロダクトビジネス部長の三木 茂氏は、NTTドコモ全体の売り上げの中で法人部門の売り上げは一割程度とし、その一割も通信料、通話料などのサービス面での収入がほとんどであることを明かした。その上で「もっともっとプログラマブルな端末が必要」とhTc Zのようなスマートフォンが登場することへの期待を表明した。またHTC Nipponブランドでの展開を決めた理由については「マーケットのニーズに素早く対応するため」とており、現在2社の顧客企業が導入を決め、15社が前向きに検討しているという。