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ドロー系グラフィックスソフトを中心にした統合グラフィックスソフト『CorelDRAW Graphics Suite X3』 |
コーレル(株)は4日、統合グラフィックスソフト『CorelDRAW Graphics Suite X3』(コーレルドロー グラフィックス スイート 13)を8月4日に発売すると発表した。ドロー系のグラフィックスソフト“CorelDRAW X3”を中核に、ペイントソフトやベクターデータ変換ソフトを組み合わせたスイートパッケージ製品である。価格は通常版が5万7540円。
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“CorelDRAW X3”。ベクターオブジェクトの塗りつぶしや切り抜きといった編集作業を容易にする新機能が盛り込まれている |
CorelDRAW Graphics Suite X3は、ドロー系のイラスト作成・ページレイアウトソフト“CorelDRAW X3”、ビットマップ画像編集ソフト“Corel PHOTO-PAINT X3”、ビットマップ画像をベクターデータに変換するトレースソフト“Corel PowerTRACE X3”の3本の画像編集ソフトに、画面キャプチャーソフトや1万もの素材が入ったクリップアート集、冊子化された素材見本集などを含んだパッケージとなっている。中核となるグラフィックスソフト群は、プロフェッショナルのグラフィックデザイナーから、企業内でグラフィックス素材を扱うビジネスユーザー、教育機関のユーザーなどを主な対象ユーザーとしている。
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付属のクリップアートやイラスト素材などを網羅した“デジタルコンテンツガイド”もパッケージに付属する |
バージョン13となるCorelDRAWと周辺ソフトには、40以上の新機能の追加が行なわれている。同日、東京赤坂のカナダ大使館にて開かれた説明会では、編集デザイナーでCorelDRAWシリーズのユーザーである黒住浩司氏により、新機能の説明とデモが行なわれた。CorelDRAW X3には、ベクターオブジェクトから任意の部分だけを切り出す“切り抜きツール”が追加されたり、オブジェクトの配置やレイヤー構成にかかわらず、オブジェクトの選択した部分の境界を自動検出して塗りつぶす“スマート塗りつぶし”機能など、使いやすさを重視した機能が搭載されている。画面の右側に操作の“ヒント”を表示する機能も導入され、ツールの使い方をテキストと画像で説明してくれる。また過去のバージョンと比較して、追加された機能をメニューやツールバー上でハイライト表示する機能を備えており、旧バージョンからの移行を支援している。
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ウィンドウ右側にツールの使い方を画像入りで解説する“ヒント”を表示できる |
PHOTO-PAINT X3は素材に利用するビットマップ画像・写真を編集するのに適したソフト。“イメージ調整ラボ”と称する画質調整の新機能では、大きなプレビュー画面を見ながら画質を調整できるほか、調整中の画像を“スナップショット”として保存し、オリジナルや複数のスナップショットを並べて表示しながら、調整具合を確認できる。また黒住氏はベクター図形生成の精度が向上している点や、データを印刷用のCMYK形式に分解する際に、特色を使う色はCMYKとは別に分解する機能が備わるなど、プロユースとして十分な機能を備え、なおかつ使い勝手が向上している点を挙げた。
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ビットマップ画像や写真の編集を行なう“PHOTO-PAINT X3” | | PHOTO-PAINTの“イメージ調整ラボ”では、画質調整した画像をスナップショットとして簡単に保存し、複数を見比べて調整を行なえる |
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ビットマップ画像をベクターデータに変換する“PowerTRACE X3”。上がオリジナル画像で、下がベクターデータ化した画像 |
CorelDRAW Graphics Suite X3は通常版のほかに、乗り換えアップグレード版、アップグレード版、アカデミック版の4バージョンが用意されている。価格は以下のとおり。対応OSはWindows XP/2000。
- 通常版:5万7540円
- 乗り換えアップグレード版:4万7040円
- アカデミック版:2万6040円
- アップグレード版:2万6040円