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ベルキン、最大150Mbpsの高速伝送が可能な“N1 Wireless”ネットワーク製品を8月上旬に発売

2006年05月30日 20時46分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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米ベルキン社は30日、今年7月に株式会社として登記予定の日本事務所を通じて東京・大手町のパレスホテルにプレス関係者を集め、IEEE 802.11nとして審議中で今年3月に最初のドラフト規格が批准された高速無線LAN規格(ドラフト版)に準拠した無線ネットワーク機器“N1 Wireless”シリーズを8月上旬に発売すると発表した。発表会にはベルキンのアジアパシフィック担当バイスプレジデントのエリック・トン(Eric Tong)氏らが出席し、同社の日本やアジア地域における販売戦略を説明するとともに、発表会場の隣室に用意したリビングルームやベッドルームを模した会場で、高速無線LANのメリットを体感できるデモを実施した。

エリック・トン氏
ベルキンのアジアパシフィック担当バイスプレジデントのエリック・トン氏

今回発表されたN1 Wirelessネットワーク製品と希望小売価格は以下の通り。

N1 Wireless Router(無線LAN対応ルーター、型番:F5D8231ja4)
1万9800円
N1 Wireless Notebook Card(CardBus対応無線LANアダプター、型番:F5D8011ja)
1万2800円
N1 Wireless USB Adaptor(USB接続の無線LANアダプター)
価格未定(USBアダプターのみ10月以降発売予定)

なお、米国ではPCIスロットに接続するデスクトップパソコン向けの無線LANアダプターも発売されるが、日本での発売は予定していないとのこと。

N1 Wirelessルーターは、WAN側1ポート、LAN側4ポートの10/100BASE-TX準拠Ethernet端子を備え、Windows 2000/XP、Mac OS X 10.3.9/10.4.xに対応する簡単インストールソフトウェア(ウィザード形式で設定が可能)が付属する、IEEE 802.11nドラフト規格準拠の無線LAN対応アダプター。ネットワークコントローラーは米アセロス・コミュニケーションズ(Atheros Communications)社の『XSPAN』、CPUには米インテル(Intel)社のIXP 420プロセッサーを採用。2.4GHz帯の帯域を用いており、IEEE 802.11b/gとの下位互換性(接続性)も備える。暗号化機能として、64bit/128bitのWEPおよびWPA(Wi-Fi Protected Access)をサポート。本体には3本の“トリプルダイポールアンテナ”が用意され、3チャンネルの同時送受信を行なう。リンク速度は理論値で最大144Mbps(20MHzチャネルモード)、有線接続時のスループット(実効値)は90~95Mbpsという。到達範囲は障害のない見通し距離で約420m。

N1 Wireless Router
接続状況を青いアイコンが光って知らせるN1 Wireless Router

一番の特徴は、ツヤのある黒いボディーの前面に通常使用時(ネットワーク接続時)には青く光るアイコンが配置されていることで、これは向かって左から“セキュリティー”“無線”“有線”“ルーター”“モデム”“インターネット”を示し、セキュリティー機能がオフで使われている場合はそのアイコンが消え、どこかの結線異常(ケーブルが外れているなど)がある場合にはその部分が赤く光って異常個所を一目で分かるようにしているという。同社は従来から無線LANアダプターやルーター製品などに、接続するコネクター部分とケーブルに同じ色を配することで、接続ミスによる誤作動(誤設定)をなくすように努めてきたという。

本体サイズと重量は、幅297×奥行き261×高さ106mm/1.40kg。ノート用カードは幅(長さ)が218mmのPCカード Type IIとなっている。

背面のコネクター部分
背面のコネクター部分。この製品でもWAN側のコネクターのみ黄色で示している

IEEE 802.11nは2.4GHz帯もしくは5GHz帯の無線とMIMO(Multi-Input Multi-Output、複数アンテナによる複数帯域の同時並行通信)技術を用いて、20MHzまたは40MHzの広帯域チャネルを使うことで理論値150Mbps(20MHz時)もしくは300Mbps(40MHz時)という、従来のIEEE 802.11a/gの約6倍の高速伝送を実現する規格。ただし、日本では40MHz帯チャネルの利用が認められていないため、20MHz帯チャネル=理論値150Mbpsになると見られる。現在IEEE(the Institute of Electrical and Electronic Engineers、米国電気電子学会)で規格化に向けた審議中で、2007年夏ごろには批准される見込みになっている。

同製品は規格化前のドラフト規格を独自に実装したもので、規格化後に同製品をIEEE 802.11n正式版にアップグレードできる保証はされていないが、「設計上はファームウェアアップデートで対応できるように作っており、また現在のドラフト規格から大きな変更が起きることは考えにくい」と述べている。

PCカードタイプのN1 Wirelessアダプター 隣室のXbox 360でオンラインゲームにログオンするデモも行なわれた
PCカードタイプのN1 Wirelessアダプター。アンテナ部のでっぱりは少し大きい10/100BASE-TX準拠のEthernetポートをIEEE 802.11gに変換する無線LANブリッジを介して、隣室のXbox 360でオンラインゲームにログオンするデモも行なわれた

発表会場の隣室に設けられたデモ会場では、地上デジタル放送を受信・録画したAVパソコンをサーバーに見立て、別のパソコンからサーバー上のHDコンテンツ(720p)を無線LAN経由で再生したり、無線LANアダプター経由でインターネットに接続して上海のベルキン支社にいるスタッフと『Skype Video』(ルクセンブルクのスカイプ・テクノロジーズ社が提供するIP接続のテレビ電話機能)で会話してみせた。さらに隣室をベッドルームに見立てて、Xbox 360に無線LANアダプターを接続してネットワークゲーム(レースゲーム)への参加やノートパソコンで音楽/ビデオをサーバー側のパソコンから再生するという一連の無線通信のデモを同時に行なって見せた。一部接続が途切れるケースもあったが、帯域不足によるコマ落ちや音切れなどはなく、広帯域無線LANのメリットを十分見せつけていた。なお、このデモにおけるスループット(実効値)は開発中の製品ということで明かされなかった。

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