キヤノン(株)とキヤノン販売(株)は1日、DVDカムコーダー『DC40』を3月中旬、デジタルビデオ(DV)カムコーダー『FV M300』を今月中旬に発売すると発表した。価格はオープン。編集部による予想価格は、『DC40』が12万円前後、『FV M300』が6万円前後。
DVDカムコーダー『DC40』 | DVカムコーダー『FV M300』 |
キヤノン販売が、2005年におけるユーザーのカムコーダーの購入決定要素を調査したところ、1位に“画質のよさ”、2位に“価格の求めやすさ”、3位に“DVD/HDDなどの新メディアの採用”という結果が出たという。1位が“画質”、2位が“価格”、3位が“本体の大きさ”と並んだ2004年の結果に比べて、DVDやHDDなどの新メディアに対する市場のニーズが高まっていると見ている。
また、他社を含むカムコーダー市場全体を100%とした場合、2005年においてDVカムコーダーが60.98%、DVDカムコーダーが28.65%、HDDカムコーダーが3.54%というシェアだった。これ対して、2006年の春商戦ではDVが30%に下がり、代わりにDVDが47%、HDDが14%に上がると予測している。
今回発売される2製品は、いずれも従来製品に比べて16:9のワイド映像の表示機能を強化。2.7インチのワイド液晶ディスプレーの採用に加えて、ワイド撮影時に気になりやすい、水平方向の傾きを確認できる“水平マーカー表示”機能を新たに追加したのが特徴となる。
RGB原色フィルターと“DIGIC DV”採用の高画質DVDカム『DC40』
『DC40』の本体背面 | 『DC40』の付属品一覧 |
DC40は、2005年7月発表で今後も並売される『DC20』『DC10』の上位モデル。総画素数が約429万画素の1/2.8インチCCD(単版)を搭載する。同社のDVカムコーダーの最上位機種『IXY DV M5』でも採用する“RGB原色フィルター”に加えて、IXY DV M5より色作りがブラッシュアップされた映像エンジン“DIGIC DV”などを備えており、写真もムービーも高画質で撮影できるのが特徴だという。
撮影関連では、9つのポイントで判断してピントを合わせる“9点測距AiAF”などの機能を搭載。インターフェースにはUSB 2.0を採用し、パソコンにつないで動画と静止画のファイル転送が可能。また、ダイレクトプリントの標準規格“PictBridge”に対応しており、プリンターにつないで直接印刷できる。そのほか、主なスペックは以下の通り。
- DC40
- 記録媒体 8cmDVD-R/RW(動画・静止画)、miniSDカード(静止画)、動画有効画素数 約274万画素(16:9、手ぶれ補正オン)、静止画有効画素数 約350万画素、ズーム 光学10倍、焦点距離 6.1~61mm(F1.8~3.0)、連続撮影時間 約75分(ビューファインダー使用時)、本体サイズ 幅60×奥行き126×高さ87mm、重量 約480g(撮影時は約530g)
6万円で手に入る小型・軽量DVカム『FV M300』
『FV M300』の本体背面 | 『FV M300』の付属品 |
『FV M300』は、2005年1月に発表された『FV M200』の後継にあたる低価格モデル。旧製品より小型・軽量化されており、FV M200は本体サイズが幅72×奥行き131×高さ78mm、重量が500g(撮影時は約560g)だったのに対して、FV M300は、幅57×奥行き109×高さ77mm、重量が370g(撮影時は約430g)。連続撮影時間も延びており、『FV M200』が約120分なのに対して『FV M300』は約150分となっている(ともにビューファインダー使用時)。
旧モデルの特徴であった、光学20倍ズームは引き継ぎつつ、インターフェースを改良。設定画面の呼び出しなどを親指で操作できるジョイスティックを採用した。ツインLEDライトも追加されている。その他、主なスペックは以下の通り。
- FV M300
- 記録媒体 miniDVテープ(動画)、SDメモリーカード(静止画)、総画素数 約133万画素、動画有効画素数 約75万画素(16:9、手ぶれ補正オン)、静止画有効画素数 約100万画素、ズーム 光学20倍、焦点距離 3.0~60mm(F1.8~3.6)