米インテル社とスイスのSTマイクロエレクトロニクス社は6日、携帯電話機向けに仕様を共通化したフラッシュメモリーサブシステムを開発したと発表した。ハードウェアやソフトウェアに互換性のある共通仕様のNOR型フラッシュメモリーを採用することで、携帯電話機メーカーは機器設計の開発期間短縮とコスト削減を行なえるとしている。
両社は携帯電話機向けのNOR型フラッシュメモリー供給の大手で、両社合わせた市場シェアは40%以上であると、インテルでは述べている。共通仕様に基づいて供給される最初のフラッシュメモリーは、90nm製造プロセスで作られる512Mbit NOR型フラッシュメモリー。両社ともすでに製品の出荷を開始している。さらに次世代の65nm製造プロセスで作られる1Gbit フラッシュメモリーも、同様の共通仕様に基づいたものになるという。機器メーカーは単一の設計で両社のフラッシュメモリーを利用できるようになるため、機器設計にかかる期間短縮や調達先の増大、コストの低減による機器の低価格化が期待できる。
インテルはフラッシュメモリー事業に力を入れており、11月下旬にも米マイクロン・テクノロジーとNAND型フラッシュメモリーを製造する合弁会社の設立を発表したばかり。合弁会社ではポータブルオーディオプレーヤーやリムーバブルメディア向けなど、フラッシュメモリー製造を手がけるとしている。