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三洋電機、企業ビジョン“Think GAIA”の第1弾商品として次世代市販用二次電池『eneloop』を発表

2005年11月01日 20時43分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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eneloopを手にカメラに向かう野中氏ら
新型二次電池eneloopを手にカメラに向かう野中氏(左)と専務執行役員の本間氏

三洋電機(株)は1日、東京・お台場のホテル日航東京にプレス関係者を集め、同社が掲げる企業ビジョン“Think GAIA(シンクガイア)”の第1弾商品として、自然放電が少ない次世代市販用二次電池『eneloop(エネループ)』を開発、2000mAh(最小容量1900mAh)の単3形を今月14日に、800mAh(同750mAh)の単4形を2006年1月21日に発売すると発表した。2本入りパッケージの価格はそれぞれ1155円、945円。このほか4本入りパッケージ、8本入りパッケージ(単3形のみ)が用意され、これらはオープンプライスとなる。また、同時に単3形で最大容量の2700mAhを誇る『Ni-MH 2700』、同じく単4形で1000mAhの『Ni-MH 1000』を今月21日に発売する。こちらの価格は2個入りで、それぞれ1260円、1050円。



身振り手振りを交えてThink GAIAを説明する野中氏
身振り手振りを交えてThink GAIAを説明する野中氏

発表会には、代表取締役会長兼CEOの野中ともよ氏、専務執行役員でパワーグループ長モバイルエナジーカンパニー社長の本間 充(ほんまみつる)氏らが出席し、同社が7月1日に“第3の創業”として打ち出したビジョン“Think GAIA”の理念と、そのビジョンに基づく第1弾商品であるeneloopの機能や特徴をビデオなどを交えて詳しく説明した。

Think GAIAを説明するツリー構造
Think GAIAを説明するツリー構造

最初に挨拶に立った野中氏は、Think GAIAビジョンを「未来の子どもたちに美しい地球を還そう」という構想であると説明。メーカーは従来のようにただ単に製品を開発して売上を伸ばすのではなく、社会に貢献して感謝されるような存在になるべく、三洋電機が持つ技術を“いのち”と“社会”の形成に貢献するべく系統化し、2010年に向けて

  • SANYO Blue Planet(地球環境問題への挑戦)
  • SANYO Genesis III(持続可能なクリーンエネルギー社会の開拓)
  • SANYO Harmonious Society(愛あふれるゆたかな社会とこころの創造)
  • 上記を支えるSANYO Product Circulation(循環型プロダクトライフサイクルの実現)

という4つのプログラムに合わせて技術開発・革新を継続的に行なっていくと説明した。

Think GAIAの概念に、三洋電機が持つ技術および今後開発していくべき技術を系統立てて割り当てる それらのコア技術開発を4つのプログラムに分類して、推進するという
Think GAIAの概念に、三洋電機が持つ技術および今後開発していくべき技術を系統立てて割り当てるそれらのコア技術の開発を4つのプログラムに分類して、推進するという
二次電池の開発を担当するパワーグループ長モバイルエナジーカンパニー社長の本間 充氏
二次電池の開発を担当するパワーグループ長モバイルエナジーカンパニー社長の本間 充氏

そのための第1弾商品として、同社が世界シェアNo.1を誇る二次電池において、従来の使い捨てになる乾電池を充電池に置き換えるべく、既存の充電池の弱点とされる“必要なときにスグに使えない”“充電しておいても、放置していると自然放電してしまう”などを改良したeneloopを開発した。



Think GAIAに基づくパワーグループの新規事業
Think GAIAに基づくパワーグループの新規事業として、ハイブリッドカー向けの高出力・高耐久電池の開発と、市販二次電池の開発に取り組むと説明

eneloopでは、現在の同社の充電池から自己放電を抑圧するべく構成材料をすべて見直したという。例えば負極材料は同社独自の“超格子合金”だが自己放電の抑止に適したものに見直し、正極や添加剤、電解液、セパレーターなども、自己放電/自己分解が起きにくいものに変更した。これにより、充電後半年経ても90%(同社従来品『HR-3U』では約75%)、1年後でも85%(同じく残量極少)を維持するとしている。

日本で廃棄される乾電池は年間23億個、7万トンになる eneloopの特徴
日本で廃棄される乾電池は年間23億個、7万トンになり、世界全体では年間に約400億個の使用済み乾電池が捨てられていると説明eneloopの特徴。満充電後、半年放置しても約90%を維持するという

これらの技術は高容量化とは反対に当たる技術であり、また現在乾電池が使われているデバイスなどを検討した結果、容量を単3形で2000mAh、単4形で800mAhにしたという。今後ユーザーからの声を聞いて、高容量化も検討していく、と説明した。

eneloopのラインナップ
eneloopのラインナップ。単4形の発売に合わせて、パッケージなどをエコロジーなデザインにしたという専用充電器も新たに発売するとのこと(当面は既存の充電器を同梱して販売する)

同社ではeneloopをまず国内向けに三洋電機ブランドで発売。来年以降に海外およびOEM向けの出荷を開始する。eneloopで置き換えられる乾電池需要は、日本国内で年間1億個と試算し、2005年の二次電池出荷見込みである約2億個を2007年には約3億個、世帯普及率は約50%にするべく展開していくと豪語した。

同時に発表された高容量タイプの特徴と技術の説明 高容量タイプのラインナップ
同時に発表された高容量タイプの特徴と技術の説明主にデジタルカメラなど長時間・大出力で利用する機器に向けた高容量タイプのラインナップ

なお、同社ではThink GAIAに基づく企業活動の一環として、“小学校 ENERGY EVOLUTION PROJECT”を行なう。これは、全国の小学校にeneloopと充電器を寄贈し、学校の教育活動で使う乾電池を順次eneloopに置き換えていくというもの。その第1号として、同社の太陽電池を全国で初めて小学校に設置したという鹿児島県・沖永良部島の下平川小学校にeneloopを寄贈した。野中氏は、太陽で発電した電気をeneloopに溜め込み、使い終わったeneloopを再び太陽電池で充電するというサイクルを通して、子どもたちのエネルギーや環境問題に対する見識を深めてほしい、と抱負を語った。

eneloopと高容量タイプの棲み分け
eneloopと高容量タイプの棲み分け

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