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Endeavor Pro3300

Endeavor Pro3300

2005年10月24日 00時00分更新

文● 鈴木 雅暢

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最新モデルの実力を検証
ベンチマークテスト

 ここでは、デュアルコアCPUの特性や、最新モデルの実力の参考として、ベンチマークテストを実施してみた。Endeavor Pro3300の構成はPentium D 840-3.2GHzを利用し、現在も併売されている従来モデルのEndeavor Pro3100を比較対象として使っている。それぞれの構成はに示したとおりだ。

テストに利用した構成
製品名 Endeavor Pro3300 Endeavor Pro3000
CPU Pentium D 840(3.20GHz) Pentium D 540(3.20GHz)
メモリー PC2-5300 DIMM(512MB×2=1GB)/デュアルチャネル PC2-4300 DIMM(512MB×2=1GB)/デュアルチャネル
グラフィックス ATI RADEON X850 XT(PCI Expressx16)
HDD シリアルATA II RAID 0キット(160GB) シリアルATA RAID 0キット(160GB)
OS Windows XP Home Edition(SP2)

 デュアルコアの特徴は、「PCMark05」の“System Test Suites”の項目別のテストによく現れている。ウェブページ表示とファイル暗号解読はそれぞれ単独のテストだが、オーディオ変換とビデオエンコードは並行して走らせる。テキスト編集(検索&置換)と画像表示(JPEGのデコード)も同様で、マルチタスク環境を想定したものとなっている。結果は見ての通り、ファイル暗号解読ではほとんど変わらない結果であるのに対し、2つのテストを同時に走らせるテストでは4項目ともに大幅なアップを見せた。Pentium 4はシングルコアとはいえHyper-Threadingをサポートするためマルチタスク環境には強いはずだが、それでも大きな差となっている。

 マルチスレッドに対応しているエンコードアプリケーションでは、やはりデュアルコアは強く、「TMPGEnc 3.0 Xpress」「Windows Media Encoder 9」ともに50%以上もスコアが伸びている。3D系ベンチマークテストは、現状デュアルコアのメリットは生きてこない。3DMark05ではほとんど同じスコアだったが、FinalFantasy XI Official Benchmark 3では、理由はよくわからないが、少しEndeavor Pro 3300のシステムのほうが上だった。

PCMark05のSystem Test Suitesから抜粋。単一のテストであるWebページ表示やファイル暗号解読ではほとんど差がないが、オーディオ変換とビデオエンコード、テキスト編集と画像表示、マルチタスク環境を想定したテストではデュアルコアの威力が全開
TMPGEnc 3.0 Xpress。220MBのAVIファイル(DVコーデック)をDVDクオリティのMPEG2ムービーに変換するのにかかった時間。Pentium Dを搭載したEndeavor Pro3300のシステムのほうが59%も高速
Windows Media Encoder 9。160MBのMPEG2ファイルをDVDクオリティのWMVムービーに変換するのにかかった時間を計測した。Pentium Dを搭載したEndeavor Pro3300のシステムのほうが53%も高速
Futuremarkの定番3D系ベンチマークテスト「3DMark05 1.2.0」。実際のゲームシーンを再生し、そのフレームレートからスコアを算出する。ビデオカードの性能を大きく反映することもあり、両者にはほとんど差がない
スクウェアエニックスの人気オンラインゲーム「FinalFantasy Official Benchmark3」の公式ベンチマークテスト。高解像度のHIGHのスコア。Endeavor Pro3300のシステムのほうが10%程度高速だった

「現時点で最高のマシンがほしい」という期待に応える見事な仕上がり

 スペックを細かく見れば見るほど、すべてのパーツがこだわりをもって厳選されていることがわかる。最新のCPUをフルに生かせる周辺構造になっており、性能面では文句なし。静音にしても単純にファンの回転速度を変えたり、部分的に静音パーツを使用しただけでなく、ケースをはじめとして、すべてのパーツに意識が徹底されていることが見て取れる。汎用的な素直なパーツで構成されているため自作PCと比較されることもあるが、自作で実現するにしても、ここまでの性能と静音を実現するためには相当な知識や下調べが必要で、なかなか難しいのではないだろうか。とにかく素晴らしい仕上がりで、現時点で最高のマシンがほしいという方の期待に見事に応えられる。ハイエンドマシンの購入を検討している方は、ぜひとも検討対象に入れてほしい。

Endeavor Pro3000の主なスペック
製品名 Endeavor Pro3000
CPU Pentium エクストリーム・エディション 840-3.20GHz、
Pentium D 840-3.20GHz/830-3GHz/820-2.80GHz、
Pentium 4 Extreme Edition-3.73GHz、
Pentium 4 670-3.80GHz/660-3.60GHz/650-3.40GHz/640-3.20GHz/630-3GHzから選択
チップセット Intel 955X Express + ICH7R
メモリ DDR2 SDRAM(PC2-5300) デュアルチャネル、512MB~3GB
グラフィックス GeForce 6200TC/GeForce 6600/GeForce 6600GT/RADEON X800XL/RADEON X850XT/Quadro FX1400から選択(PCI Expressx16)
HDD シリアルATA II 80GB~250GB、160~1TB(RAID 0キット選択時)、160または250GB(RAID 1キット選択時)、320または500GB(RAID 10キット選択時)
FDD マルチリーダー付きFDD/FDD/なしから選択
光学ドライブ CD-ROMドライブ/DVD-ROMドライブ/コンボドライブ/スーパーマルチドライブ(DVD±R 2層書込)から選択
拡張スロット PCI Expressx16×1、PCI Expressx1×2、PCI×3
サウンド インテル HDオーディオ(オンボード)/Sound Blaster Audigy2 ZS Platinumから選択
通信 10/100/1000BASE-T(IEEE 802.11b/g準拠無線LANをBTOで追加可能)
インターフェース USB2.0×6(前面×2、背面×4)、シリアル、パラレル、PS/2×2
サイズ 幅217×奥行き505×高さ432mm
重量 17.5kg(最小構成時)
OS Windows XP Home Edition(SP2)、Windows XP Professonal(SP2)から選択

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