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Endeavor NT9000Pro

Endeavor NT9000Pro

2005年04月28日 19時58分更新

文● 鈴木雅暢

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マグネシウム合金を採用し、放熱性と剛性も抜群
さらにデザインが洗練された質感の高いボディー

本体天面
ボディーのサイズは、幅357×奥行き276×高さ35mmと、NT7200Proとほぼ同等。NT7200Proのように手前側の厚みを絞りこんではいないが、重量は約3.1kgと微増に抑えてあり、可搬性は確保されていると言っていいだろう。基本的にはしっかりと机の上に置いて利用することを前提とした大画面ノートだが、むやみに大きすぎることもなく、仕事場でも家庭でもちょうど扱いやすいサイズだ。そのボディーの素材にはマグネシウム合金を採用。剛性とともに放熱に優れた特性を生かし、内部の発熱を処理するヒートシンクの役割も兼ねている。

一般的に、据え置き用のノートPCは強度確保や放熱に関するコストを下げるため、余裕をもたせて大きく作りつつ、安価な素材に厚みを持たせることで強度を確保するといった設計/製造手法がとられることがある。そのため剛性感や質感で劣るものも少なくないのが実情だが、本機はソリッドなマグネシウム合金をぜいたくに使い、カッチリとタイトに組まれているため剛性感は抜群。塗装、表面仕上げも丁寧で質感も上々だ。デザイン自体もさらに洗練された印象。メタリックグレーとブラックのツートーンでまとめたカラーリングもうまくマッチしている。

端子類の注目はExpressCard/54スロット。ExpressCardは、PCカード(CardBus)の後継となる拡張カード規格で、PCI Expressx1とUSB2.0両方のインターフェイスを持つのが特徴。カードのサイズには横幅34mmのExpressCard/34と、ストレージデバイス用に一部54mmまで幅を広げたExpressCard/54の2種類があるが、ExpressCard/54スロットでは両方を使うことができる。もちろん、従来のPCカードスロットも標準装備。さらにSDメモリーカード/MMC/メモリースティック(メモリースティックPRO対応)の読み書きに対応する3 in 1スロットも搭載する。このほか、5基のUSB2.0やIEEE1394(4ピン)、S-Videoなども装備し、不足ない内容となっている。通信機能は、標準でギガビットEthernet(1000BASE-T)対応の有線LAN、56kbpsモデムを装備。B.T.O.で追加できる無線LANは、IEEE802.11b/gのデュアルバンドからIEEE802.11a/b/cのトリプルバンド(Intel PRO/Wireless 2915ABG)に強化されている。



本体左右側面
本体前面および背面


至高の快適さを提供するWUXGA+液晶ディスプレー
コストパフォーマンスも抜群

15.4インチWUXGA(1920×1200ドット)という超高解像度液晶ディスプレーの搭載も本機の見どころのひとつ。作業領域は標準的なXGAより2.93倍も広く、一般的なノートパソコンの液晶解像度であるXGA(1024×768ドット)の液晶を3画面並べているような感覚で利用できる。表計算ソフトなどで大きなワークシートを編集するなどといった用途はもちろん、ウェブブラウザーやTV画面を常時サイドで開きながら、文章入力などの作業するなどといったことも容易だ。アイコンやメニューの文字のサイズを拡大表示させることができる『Liquid View』、ウェブページの拡大/縮小、分割表示などが行なえる『Liquid Surf』といったユーティリティーもプリインストールされている。

オプションではPCカードタイプのTVチューナも用意されており、これとあわせて使えば、15.4インチワイド液晶TVとしても活躍する。使い勝手のよいTV統合ソフトの『FINESTATION』が標準で付属しており、テレビ予約から視聴/録画がスムーズに行なえる。

また、周囲の環境にあわせて画面の輝度を自動的に調整する自動輝度調整機能も搭載。液晶ディスプレー上部に設けられたライトセンサーで周囲の明るさを検出し、周囲が明るいときは輝度を高く、暗いときは輝度を低くしてくれる。もちろん手動での調整もできるが、長時間作業時の目の負担を軽減してくれる親切な機能といえる。

FSB533MHzのPentium Mを搭載するだけでなく、デュアルチャンネルDDR2にシリアルATA HDD、そしてExpressCard/54スロットと、最新プラットフォームならではのポテンシャルをフルに生かした構成のノートPCとなっており、それだけでも非常に目新しい存在だ。コストパフォーマンスの高さも健在で、価格はWindows XP Home Edition搭載の最小構成では16万8,000円となっている。WUXGA液晶、Pentium M 760、メモリー1GB、80GB HDD、スーパーマルチドライブに無線LANを加えたほぼ最強の構成にしても27万3000円と、非常にリーズナブルだ。とにかく速いノートPCがほしいなら、真っ先に検討したい製品だ。

キーボードおよびポインティングデバイス
価格はすべて3月20日時点のものです。最新の価格は同社ウェブサイトをご確認ください


SPEC
製品名 Endeavor NT9000Pro
CPU Pentium M 730-1.60GHz/740-1.73GHz/750-1.86GHz/760-2GHz/770-2.13GHz
チップセット Intel 915PM Express
メモリー 512MB/1GB/2GB(DDR2 533)
HDD 40GB/60GB/80GB(SATA)
光学ドライブ 2層式DVD+R対応DVDスーパーマルチドライブ(DVD+R DL 最大2.4倍速書き込み、DVD±R 最大8倍速書き込み、DVD±RW 最大4倍速書き換え、DVD-RAM 最大5倍速書き換え、CD-R 最大24倍速書き込み)/DVD/CD-RWコンボドライブ(CD-R/RW 最大24倍速書き込み/換え、DVD-ROM 最大8倍速読み込み)
ビデオ NVIDIA GeForce Go 6600
液晶ディスプレー 15インチ1400×1050ドット/15.4インチ1920×1200ドット
インターフェース USB 2.0×5、IEEE 1394、アナログRGBディスプレー出力、Sビデオ出力、ヘッドホン/光デジタルオーディオ出力
OS Windows XP Professional SP2/Windows XP Home Edition SP2
サイズ 幅357×奥行き276×高さ35mm
重量 約3.1kg


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