編集部が22日、ソニー(株)のPalm OS搭載PDA“クリエ”のカスタマーサービスセンター“NCCL(Net Commnunication Customer Link)”を通じて確認したところ、同社は国内における“クリエ”関連ビジネスからの撤退を決定した。昨年6月の時点で、同社はすでに海外市場での新製品発売の予定がないことを表明しており、今回の決定でクリエから完全撤退することになる。
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ソニーから発売される“最後のクリエ”となった『PEG-VZ90』 |
NCCLの担当者によると、海外市場での撤退表明後も
- 日本においては、Palm OSを利用するPDAについて代替機種が存在しないこと
- 日本でのシェアの高さ
を考慮して、日本でのビジネスを継続しており、2004年9月には有機ELディスプレーを搭載した新製品“クリエ”『PEG-VZ90』を発表している。
しかし、国内のPDA市場の縮小が進み、PDAとしての機能もスケジュール管理などの手帳代わりが中心で、製品の低価格化が進んだため、国内での事業継続も困難という判断に至ったという。この決定により、クリエ本体およびアクセサリーの新商品の開発・発売を行なわないことになる。なお、現在発売中のクリエ本体とアクセサリー製品については、いずれも今年7月まで製造し、一定期間の供給体制が続けられる。バッテリーなどの消耗品については、製造完了後もNCCLを通じた修理・補修の形で提供を受けることが可能。また、サポート体制はNCCLから、販売完了後1年をめどにパソコン本体のカスタマーサービスセンターである“VCL(VAIOカスタマーリンク)”に統合予定で、引き続きサポート体制は継続される。
