インテル製“BTX”規格のマザーボード「D915GMH」の展示が明日よりTWOTOP秋葉原本店で行われる。9月に開催された“インテル LGA775 EXPO”で、同規格をベースとしたスリムタワー型PCが公開されたことがあったが、マザーボードが単体で、しかも一般ショップで展示されるのはこれが初となる。
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一般ショップでは初公開となる、インテル製“BTX”規格のマザーボード「D915GMH」。 |
“BTX”とは“Balanced Technology Extended”の略。電力供給および放熱に関する環境を改善することを目的とした、現行の“ATX”に代わるもの。インテルのウェブサイトによれば、“明確な気流経路の確保による冷却性能の強化(同時に、冷却ファン数の削減による静音化)”“異なるフォームファクタ間でのコンポーネントの共通化”“CPUソケット周辺のスペースの確保によるマザーボード配線の混雑の防止”などがメリットとして挙げられている。
“BTX”規格マザーボードのフォームファクタは現在サイズにより3種類が規定されており、現在のATXに相当するのが12.8インチ×10.5インチの“BTX”、Micro ATXに相当するのが10.4インチ×10.5インチの“Micro BTX”、そしてさらに小型の8インチ×10.5インチの“Pico BTX”となっている。
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同梱のパンフレット。“BTX”とは“Balanced Technology Extended”の略 |
 | パンフレットより、“Micro BTX”と“Pico BTX”の解説 |
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今回展示されるインテル製「D915GMH」は、Micro BTXフォームファクタを採用。マザーボード本体を見てみると、パックパネル側をATXと同様の左側にして置くと拡張スロット群は上に位置することになる。つまりATXとは全く逆の配置となるのが“BTX”の外観上の特徴というわけだ。
チップセットには“i915G”を搭載、LGA775対応。拡張スロットはPCI Express x16×1、PCI Express x1×1、PCI×2と、総数はMicroATXと同様。DIMMスロットは4本でDDR2-533までの対応。IDEインターフェイスは1つのみだが、Serial ATA 4ポートを搭載。グラフィック機能、ギガビットイーサネット、IEEE1394がオンボードとなっている。バックパネル部のインターフェイスは、キーボード/マウス、シリアル×1、パラレル×1、D-Sub、USB 2.0×4、ギガビットイーサネット、オーディオという構成。拡張スロットとの位置関係は逆になっているが、レイアウトそのものはATXマザーとおおむね変わっていない。
TWOTOP秋葉原本店によると、販売開始は今月中旬予定とのこと。価格は未定だが、意外に早期の発売となるのは確かなようだ。対応ケースが普及するなりベアボーンPCが登場するなりしない限り、自作プラットフォームとしては選択しにくいと思われるが、注目の製品であるのは間違いない。
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サンプル品につき、パッケージはこの状態 | | パッケージのラベルには“ENGINEERING SAMPLE”の文字が |
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Serial ATA4ポートを搭載する。フォームファクタを除けば、現行の“i915”マザーと機能的には同等 | | バックパネル部。拡張スロットは写真左に。レイアウトそのものはATXマザーとおおむね変わっていない |
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