直販モデルでCPUを
Pentium Mに変更できる
本体下部は右にDVDマルチプラスドライブ(NECでは“DVDスーパーマルチドライブ”と呼称)、左側にPCカードスロット/メモリカードスロット/IEEE1394/USB 2.0が並ぶ。フロントアクセス用のコネクタはフリップカバーで普段は隠されている。 |
キーボードを格納する仕組みにばかり気をとられがちだが、このほかにもボディデザインには細やかな気配りが感じられる。例えばデスクトップPCではケーブルの引き回しに苦労することが多いが、すべての外部/拡張コネクタを本体左側面に配置することで(電源ケーブルのみ右側面)、設置初期の結線を容易にするだけでなくPC使用中のケーブルの抜き差しを手軽に、接続したケーブルもまとめやすくしている。後ろに向かって飛び出すケーブルがないので、本体背面を壁際まで寄せられるのも魅力だ。また、本体下部右側からローディングするDVDマルチプラスドライブ(NECでは“DVDスーパーマルチドライブ”と呼称)のベゼルと同色のカバーが左側に配置され、フロントアクセス用のUSB 2.0/IEEE1394/PCカードスロット/メモリカードスロットを隠している。メモリカードスロットはメモリースティックとSDカード、xDピクチャーカードをサポートする。
驚くほどすっきりとまとめられた背面。上下3箇所のスイッチをスライドさせると、写真の白いパネルが丸ごと外れて内部にアクセスできる。内部を見るまで気づかないかもしれないが、実は背面パネルがかなりの静音効果を持っている。 |
ところでNECは、今年2月1日より直販サイト“NEC Direct”を立ち上げているが、ここでは全国の店頭に並ぶVALUESTARやLaVieのパーツ構成をユーザーが一部カスタマイズして購入することができる。それぞれ「VALUESTAR Gシリーズ」「LaVie Gシリーズ」と呼ばれ、今回評価した本機は「VALUESTAR GタイプS」としてラインナップされている。
店頭モデル(VALUESTAR Sの2モデル)は液晶モニタサイズの違い以外はまったく同じ構成だが、直販モデルならCPUの種別やメモリ、HDDの容量を選択できる。今回借用したのは店頭の17インチワイド液晶モニタモデルと同タイプ(PC-VG12MECEH)のため、CPUにはCeleron M-1.2GHzを搭載していたが、アプリケーションの切り替えで待たされることがあり、ややストレスを感じた。特にマルチメディア統合環境「MediaGarage」の起動時や「プログラムの追加と削除」など、高いCPU負荷がかかる場合に“待たされる場面”が顕著に現れる。2万3000円ほど高くなるが、ここはぜひPentium M-1.50GHzモデルをお勧めしたい。店頭モデルではCPUを選択できず直販サイトでしか買えないが、この差は実に大きい。
右側面は電源コネクタのみで、主なコネクタ類はすべて本体左側面に集まっている。このため、本体背面を壁や机のぎりぎりまで寄せることが可能だ。 |
グラフィックス機能はチップセット内蔵のATI MOBILITY RADEON 9000 IGPで、Windows XPの視覚効果(Lunaインターフェイス)やTV/DVD視聴、オフィスアプリなどの表示には十分だ。また、液晶モニタ一体型モデルながら、3Dグラフィックス表示についても(株)スクウェア・エニックスのMMORPG(多人数参加型オンラインRPG)「FINAL FANTASY XI」のオフィシャルベンチマーク2が完全動作し、スコアはLowモードで1634ポイント(2回平均)となった。同社によると1500~1999のスコアは『デフォルト状態でストレスなく動作させることができる』としている。グラフィックス機能は変更できないが、CPUを前述のようにPentium M-1.50GHzにすることでベンチマークテストのスコアも大きく伸びるはずだ。
また、チップセット内蔵のグラフィックス機能により、画面表示用メモリ(グラフィックスメモリ)をシステムと共用するので(32/64/128MBをBIOS設定で切り替え)、標準の256MBでは容量不足になりがちだ。少なくとも512MBに増設しておきたい。HDDは80/160/200/250GBで選択肢が4つ用意されているが、GB単価では160GBと200GBが1GBあたり約98~105円でひときわ割安だ。2台目のHDDを内蔵するスペースはないので、本機をHDDレコーダのように使って、なるべく長時間録画を望むなら200GB以上がお勧めだ。
“NEC Direct”で購入情報を確認する。ロゴをクリックするとNEC Directの当該製品ページに移動します。 |
VALUESTAR G タイプS(PC-VG12MECEH)の主なスペック | |
製品名 | VALUESTAR G タイプS(PC-VG12MECEH) |
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CPU | Celeron M-1.20GHz |
チップセット | ATI MOBILITY RADEON 9000 IGP |
メモリ(最大) | 256MB(PC2700 DDR SDRAM/最大1GB) |
ビデオチップ | チップセット内蔵(メインメモリーから32/64/128MBを共用) |
HDD | 250GB |
光ドライブ | DVDマルチプラスドライブ(DVD-RAM:2倍速/DVD-R:4倍速/DVD-RW:2倍速/DVD+RW:2.4倍速/DVD+R:2.4倍速/CD-R:16倍速/CD-RW:8倍速/DVD:8倍速/CD:24倍速) |
スロット | PCカードスロット(TypeII×1)、メモリースティック/SDカード/xDピクチャーカードトリプル対応スロット×1 |
通信 | Ethernet(10BASE-T/100BASE-TX)、56kbpsモデム、無線LAN(B.T.O.オプション) |
インターフェイス | USB 2.0×3、ビデオ入力、オーディオ入出力(光デジタル出力含む) |
ディスプレイ | 17インチWXGA(SoundVu対応、高輝度デジタルTFT)液晶モニタ |
サイズ | 507(W)×225(D)×383(H)mm |
重量 | 約15kg |
OS | Windows XP Home Edition SP1a |