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三洋電機、12倍速DVD+R対応DVD±RWドライブ向けLSIを開発――8Mbitフラッシュメモリーを混載

2004年03月15日 16時54分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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三洋電機(株)は15日、12倍速DVD+R対応のDVD±RWドライブ向けLSI『LC897491』を開発し、今月中旬にサンプル出荷を開始すると発表した。生産計画は今年第2四半期で毎月100万個を予定しており、サンプル価格は2000円。

12倍速DVD+R対応のDVD±RWドライブ向けLSI『LC897491』
12倍速DVD+R対応のDVD±RWドライブ向けLSI『LC897491』

LC897491は、近年急速に高速化が進む記録型DVDドライブ市場に対応するため開発した記録型DVD±R/RWドライブ向けコントローラーLSI。同社では、今年半ばごろに12倍速のDVD+R(メディアおよびピックアップなど必要部品が出揃う)、今年前半に8倍速DVD-R、今年後半に8倍速DVD±RWの登場を予想し、現時点で必要とされるスペックを備えた本LSIの開発・発表を行なったという。

三洋電機の予想による記録型DVD規格の高速化推移
発表資料の含まれる、三洋電機の予想による記録型DVD規格の高速化推移

i80251準拠の8bitCPU(i8051とソース互換)、ファームウェアの記録および書き換え用に8Mbitのフラッシュメモリーを1チップに混載し、CD-R/RW記録時には約2倍の容量(約1.4GB)の記録が可能な“HD-BURN(エイチディ-バーン)”、記録するデータ転送が追いつかない場合にもバッファーアンダーランエラーによる書き込みエラーを防止する“BURN-Proof(バーン-プルーフ)”といった同社独自機能を搭載する。記録型CDメディアの書き込み速度はCD-Rが52倍速、CD-RWが32倍速。インターフェースはUltraATA/66(転送速度が最大毎秒66MB)に対応。

動作クロックは33.8688MHz、パッケージはLQFP(Large Quad Flat Package) 256ピン、電源はIO 3.3V、内部2.5V。

同社開発者に電話でインタビューしたところ、「より高速なインターフェースとしてSATA(シリアルATA)に対応したものを現在開発中。DVD-RAMの書き込みについても、DVDマルチドライブやDVDマルチプラスドライブの需要が伸びているので、前向きに検討したい。DVD±R16倍速については、LSIだけを用意してもメディアやピックアップなどと足並みを揃えなければ意味がない。現時点ではこのスペックが最良と判断した」との回答を得た。

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