中間法人の知的財産教育協会は26日、知的財産関連の人材育成を目的とする知的財産検定の要綱を発表した。同検定は、“実践的な評価基準の採用”、“公認セミナー修了試験で準級までを付与”、“ウェブを利用して受験票の受け付けと送付を省略”、などが特徴。実際に起きている知的財産に関する問題を抽出し、体系化して検定の指標を作成したという。
4級制(準級を含む)を採用しており、2級は問題発見のための前提知識、1級は問題解決のための前提知識を認定する。準級(準1級/準2級)は、1級/2級の合格基準に満たないが、それに準じる基準(たとえば80%以上の正答率で本級、70%~80%の正答率で準級など)を満たした場合に認定するもの。これにより2級の検定試験を受けた場合には、2級の合否だけでなく、準2級の合否を認定することで、より段階的な知識レベルの認定が可能になるとしている。これは点数制の試験と級による合否を決める試験を折衷した形式となっており、このような仕組みを採用した試験は現状ではほかにないとしている。
評価基準は、企業の知財部スタッフ(8名)、弁護士、弁理士などの知的財産にかかわる専門家(5名)から構成される委員会が作成したという。公認セミナー修了試験で準級の合格認定を付与するのは、同協会が公認するセミナーを受講し、修了試験に合格した場合。たとえば2級の公認セミナーの修了試験に合格すれば、準2級が認定される。ウェブの利用は、ウェブによる受検申し込み入力→自分で受検票を印刷→当日持参、という流れで、合格発表もウェブで行なう。
併せて、第1回検定と公認セミナーの実施概要を発表した。第1回検定は、2004年3月7日(日曜日)に明治大学で実施し、実施級は2級(準2級)、問題数は60問で制限時間は90分。受験料は、個人がインターネットで申し込む場合が7500円、郵送による申し込みは8500円。ウェブによる申し込みは2004年1月中旬から受け付ける。また、第1回の公認セミナーは、2004年2月9日と10日の2日間で、会場は海運ビル(東京都千代田区平河町2-6-4)において実施する。費用は5万9800円。