ブリックパックに入る超小型ボディ
250mlのブリックパックとの比較。幅・奥行きはほぼ同じだが、高さではIP1Kのほうが低く、小ささが際立つ。ブリックパックにはさまざまな大きさのものがあるのでこの比較はあくまでもひとつの例だが、小さいことはおわかりいただけるだろう。 |
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PCとの連携を重視した超小型デジタルカムコーダ ソニー「Network Handycam DCR-IP7」(写真をクリックするとレビュー記事に移動します)。 |
ソニーのデジタルビデオカメラのラインナップには、業務に堪える高性能3CCDモデルから気軽に使える軽量コンパクトなハンディタイプまで、さまざまなものが存在する。そんなラインナップで特に異彩を放っているのが、ビデオフォーマットにソニーオリジナルの「MICROMV」(マイクロエムヴィ)を採用し、メール・Webブラウザとしての機能も搭載する「DCR-IP」シリーズだ。
このDCR-IPシリーズの新製品として10月に発売されたのが、「Handycam DCR-IP1K」(以下、IP1K)だ。映像を気軽に楽しむため持ち歩きやすさ(携帯性)に重点を置いた軽量コンパクトなモデルで、ネットワーク機能こそ搭載しないもののMICROMVでの撮影に加えてメモリースティックDuoへの静止画・動画記録、さらにはPCとの連携など、コンパクトサイズながらも豊富な機能を搭載している。
左側面には2インチの液晶モニタとバッテリを搭載する。なお、標準搭載のバッテリは「NP-FF51」で、IP1Kの液晶バックライトをオンにした状態だと40分~1時間分程度使用できる。長時間の撮影を考えるなら、予備のバッテリが欲しいところだ。 | 右側面にはMICROMVカセットのユニットがあるのみでボタン類は一切なく、シンプルなデザインとなっている。 |
本体側面には電源コネクタとAV入出力コネクタを装備。デジタルデータの入出力を行うIEEE1394(i.LINK/MICROMV)とUSBは、本体には搭載されない。 |
IP1Kでまず驚くのはボディサイズと重量だ。本体は39(W)×69(D)×91(H)mmで、250mlのブリックパックにも入ってしまう小ささ。このサイズなら、パンツのポケットに入れて持ち歩くのもラクラクだ。手の中にすっかり収まるサイズで話題を呼んだ同社のMICROMV対応ビデオカメラ「Network Handycam DCR-IP7」と比較しても、約30%ものコンパクト化に成功している。
重量はバッテリを外した状態で約230gで、標準添付のバッテリ(NP-FF51)とテープを加えても約280g。普段からカバンに忍ばせておくこともできそうだ。
本体前面にはレンズのほかにバッテリの充電状態などを示すLEDが搭載されている。レンズはもちろんカールツァイスだ。 | 背面。録画ボタンにフォトボタン、ズームスライダーと撮影に最低限必要なボタンが集中的にレイアウトされている。 |
カメラ部は光学10倍のズームレンズと総画素数107画素の1/5インチCCDの組み合わせで、デジタルズームを併用することで最大120倍のズーム撮影に対応。手ぶれ補正は電子式で、プログラムAE(露出調整)はオートのほか絞り優先、シャッタースピード優先など6モードをサポートしている。フォーカスとホワイトバランスはオートに加え、マニュアル操作も可能だ。
MICROMVカセットのセットは一般的な縦型のDVビデオカメラ同様に、本体側面から行う。 | MICROMVカセットの大きさは46(W)×8.5(D)×30.2(H)mm。一般的なビデオカメラで使われているminiDVカセットと比較すると、その小ささがよくわかる。 |
VTR部は冒頭で触れたとおりMICROMVを採用。MICROMVとはビデオの圧縮・復元にMPEG-2を採用するビデオフォーマットで、家庭向けのデジタルビデオ規格であるDVと同じフレームサイズ・フレームレート(720×480ドット/29.97fps)の映像を12Mbpsで記録できる。記録メディアはminiDVカセットよりも一回り小さな専用のテープカセット「MICROMVカセット」を使う。なお、現在市場に流通しているMICROMVカセットは最大60分の記録に対応する「MGR60」のみ。