品川駅の西側にできた新幹線のりば |
ソニー(株)は1日、『SDR(Sony Dream Robot、SDR-4X II)』の名称で呼ばれている小型二足歩行ロボットに『QRIO(キュリオ)』の愛称を付けて、ソニーグループの親善大使(ソニーでは“コーポレートアンバサダー”と呼ぶ)として活動を開始すると発表した。その第1弾として、本日開業したJR品川駅の東海道新幹線のりばから、“初めてロボットが(乗客として)新幹線に乗り込む”というセレモニーを開催した。
“渋谷が近づいた”
――報道陣を引き連れて、QRIOは静岡へ
改札を抜けてコンコースでの一こま。なお、新幹線乗り場はホームに売店がないため、買い物や食事はコンコースに上がって行なう必要がある | 北口コンコースのはずれには公衆無線LANサービスが用意されている。ビジネスマンにはうれしい |
午前11時、東海旅客鉄道(株)(JR東海)管轄の新幹線乗り場側コンコースに集合した報道陣の前に、4体のQRIOが現われた。4体にはそれぞれ名前があり、青い目の“Ken(ケン)”、緑の“Charlie(チャーリー)”、ピンクの“Audrey(オードリー)”、オレンジの“Marco(マルコ)”と名付けられている。
ホームに下りて、整列乗車で新幹線の到着を待つQRIOたち | 品川駅を通過する新幹線もあるので注意しよう | 新幹線と車掌さんを見送るQRIO |
ロボットの動きとセリフは事前にプリセット(メモリースティックに記録)されており、現場ではこれを無線LANによる指示で開始・実行していた(コンコース上でのみ、無線LANのホットスポットサービスがあって電波状態が悪いため、直接肩のスイッチによって起動を行なった)。動きはゆっくりとしたものだが、両腕や体を上手に動かしてもバランスをとるため倒れず、合成音声によるセリフも聞き取りやすかった。ただ、車内で椅子に腰掛けさせると腕を振る動作によってバランスを崩してしまうのだが、それは子供のようで愛らしくもあった。
切符を渡して改札を受けるQRIO | 三島駅に到着して喜びを体全体で表現するQRIO | 4人(4体)で談笑しているようなQRIOたち |
セレモニーでの撮影は、新幹線に乗り込んで静岡まで移動しながら行なわれた。ちなみに、“渋谷が近づいた”のフレーズはJR静岡駅の看板に書かれたキャッチコピーだが、上り新幹線利用者に品川駅発着のメリットがダイレクトに伝わる。都内では、JR山手線の南側半分や新宿以西のJR中央線利用者などに、品川発着のメリットがありそうだ。