このページの本文へ

トレンドマイクロ、“ネットワークウイルス”対策を施した『ウイルスバスター2004 インターネット セキュリティ』を発売

2003年09月09日 22時39分更新

文● 編集部 佐久間康仁

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
『ウイルスバスター2004 インターネット セキュリティ』
『ウイルスバスター2004 インターネット セキュリティ』のパッケージ

トレンドマイクロ(株)は9日、都内で記者説明会を開催し、先般猛威を振るった“Blaster”ワームなどのセキュリティーホールを使ってネットワーク経由で感染するウイルス/ワーム(同社では“ネットワークウイルス”と呼ぶ)への対策機能を強化した“ウイルスバスターシリーズ”の新製品、『ウイルスバスター2004 インターネット セキュリティ』(以下、VB2004)を10月24日に発売すると発表した。価格は8500円。

VB2004は、従来のプログラムパターン検出では対応できない“次世代ウイルス防御システム”、名前やパスワード、クレジット番号などの個人情報の漏洩を防ぐ“プライバシー保護機能”、ファイアーウォール機能を初心者にも扱いやすいインターフェースで提供する“ハッカー/不正侵入対策”、メールによるウイルスの侵入や被害の拡大を防ぐ“メールウイルス対策”の4つの機能が柱になっている。

次世代ウイルス防御システムは、パーソナルファイアーウォール機能とウイルス対策機能を組み合わせることで、段階的にネットワークウイルスへの対策を行なう“ネットワークウイルス緊急対策設定”、高速に感染が広がる恐れがあるワーム/ウイルスが発見された場合にインターネット経由で警告メッセージを配布、クライアントソフトからメッセージをポップアップ表示する“ウイルスアウトブレイク緊急警告”、ワームやトロイの木馬ウイルスなどによって変更されたレジストリーを元に戻す“修復ツールの自動配信”などが用意された。

ネットワークウイルス緊急対策設定は、第1段階としてアウトブレイク緊急警告によるメッセージ表示によりユーザーに対策(アップデートの適用など)を促す。第2段階としてパケット内容を監視し、特定パターンを含むパケットの受信/送信を検知すると、自動的にポートを閉じるべくパーソナルファイアーウォール機能を有効化するドライバーを配信。第3段階としてパーソナルファイアーウォールでも効果がない場合には、ネットワーク接続をソフトウェア的に遮断、という3つの対応策を用意する。



個人情報漏洩をブロック 個人情報保護設定の画面
個人情報の漏洩をブロックする新機能個人情報保護設定の画面

プライバシー保護機能は、個人名やクレジットカード番号、各種パスワードなど、特定の文字列を含む内容をメール(Outlook 2000/2002/2003、Outlook Express 5.5/6.0、Netscape 7.0/7.1、Eudora 5.0j/5.1j、Becky! Internet Mail ver.2)やウェブブラウザー(Internet Explorer 5.5以上/Netscape 7.0以上)で送信しようとすると、自動的に検知してブロックする“個人情報保護設定”、トレンドマイクロの研究部門TrendLabs Manilaで収集したスパイウェアに該当するプログラムをインストールしようとした場合に、警告メッセージの表示とインストールの中断が可能な“スパイウェア対策”、送信元や内容によってフィルタリングを行ない、迷惑メールと判断した場合には件名に“[MEIWAKU]”と記入することでメーラーソフトでのフィルタリングを容易にする“迷惑メール対策”などが追加された。

スパイウェアの検出 迷惑メール監視設定の画面 パーソナルファイアーウォール設定の画面
スパイウェアによる情報漏洩を防ぐ検索機能を追加迷惑メール監視設定の画面パーソナルファイアーウォール設定の画面

ハッカー/不正侵入対策機能では、自宅(ブロードバンドルーターあり、なし)/職場/外出というインターネット接続環境にあわせた4つのプリセットが用意されているほか、個別にポートごとのアクセス設定を設定可能。また、メール経由で感染/拡大するウイルス対策についても、SMTPを使った送信メールへのウイルス検出/駆除機能が追加された(IMAPには未対応)。

大三川彰彦氏ら
発表会の出席者。中央に執行役員日本担当の大三川彰彦氏、左にマーケティング本部の糸賀 誠氏、右にプロダクトマーケティングの山崎裕二氏

発表会には、執行役員日本担当の大三川彰彦(おおみかわあきひこ)氏、マーケティング本部の糸賀 誠(いとがまこと)氏、プロダクトマーケティングの山崎裕二(やまざきゆうじ)氏らが出席し、開発の背景などを説明した。糸賀氏によると、コンシューマーユーザーの約半数(48%)がウイルス/ワームなどの被害の経験があり、内訳はウイルス感染が68%、スパムメールが47%となる。それに対して、セキュリティー対策を重視する内容は、メールやファイルダウンロードによるウイルス感染が89%、73%と高く、次いで個人情報漏洩、不正アクセス(不正侵入)が71%、67%となる。これは、実際にはまだ被害にあっていないものの、個人情報の漏洩や不正侵入にコンシューマーユーザーが敏感になっていることを示す。

加えて、先日の“MS Blast”のようなセキュリティーホールを悪用してネットワーク経由で勝手に侵入してくる新手のウイルス/ワームがニュースなどに取り上げられたことで、ユーザーの意識や需要が変化したため、ファイアーウォールとウイルス対策を組み合わせた今回の製品を開発するに至った、という。


対応OSはWindows 98/Me/2000(SP3以上)/XP SP1。動作環境は98/MeがCPUにPentium-233MHz以上でメモリー64MB以上(128MB以上を推奨)、2000が動作クロック300MHz以上のPentium互換CPUでメモリー64MB以上(128MB以上を推奨)、XPは動作クロック300MHz以上のPentium互換CPUでメモリー128MB以上、いずれもHDDは100MB以上。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン