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代表取締役社長の山村幸弘氏 |
エキサイト(株)は7日、都内で記者会見を開催し、2002年度の業績と2003年度に向けた戦略や新規サービスなどの計画を発表した。2002年度(2002年4月1日~2003年3月31日)の通期決算は、売上高が35億9500万円、営業利益が1億3900万円、経常利益が1億4000万円、純利益が1億3800万円となり、創業(1997年)以来初の年間黒字を達成した。
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LOST&FOUND Community Official Site |
会見場には代表取締役社長の山村幸弘氏が出席し、同社の方針や2003年度の経営計画(売上高42億円、営業利益3億円)の達成を目指す戦略、新サービスなどの提供について説明した。山村氏はまず、「エキサイトは従来からターゲットを“M1F1層”(20~34歳男女)に絞り込み、実用性が高くとスタイリッシュなウェブコンテンツと携帯電話向けコンテンツの提供に注力してきた」と話し、旅行やファッションといったM1F1層が購入意欲をそそられそうな商品に限定した情報提供サイト“excite.ism(エキサイトイズム)”、若い女性向けの情報提供サイト“Woman.excite(ウーマンキサイト)、男性向けの情報提供サイト“Men's エキサイト”など、特定セグメントに特化したコンテンツやサービスの提供が、他社との差別化、広告収入の安定化、投資対効果の向上に寄与したと説明。
今期(2003年度)も、この方針を継続して
- LOST&FOUND Community Official Site
- 迷子ペットの捜索コミュニティ、ウェブコンテンツ、10日からサービス開始
- カフェメロ♪ナイトエキサイト
- カフェ情報やカフェの雰囲気に似合う洋楽の着信音/待ち受け画像のダウンロードサービスなど、iモード携帯電話向けコンテンツ、本日サービス開始
という2つの新規サービスを開始すると発表した。
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2002年度の売り上げ実績と2003年度の売り上げ(見込み)の内訳 |
また、「従来の広告収入に依存したビジネスモデルからの脱却に成功し、有料コンテンツの充実やFTTH(光ファイバー)に注力したISP事業の拡大により、広告収入は当初売り上げ全体の80%程度を占めていたものが、2002年度は約51%(2003年度見込みは48%程度)になったことも大きい」と述べ、ビジネスモデルの転換が黒字化へのターニングポイントになったと強調した。
今期から新たに開始する有料コンテンツとして、
- Prinston Tale
- パソコン用オンラインゲーム、現在無料公開中で今秋有料化予定
を掲げ、月1300円程度の課金で10万人の会員獲得を目指す。
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ハワイ旅行に関する女性読者の渡航意欲を分析したサンプル | 性別/年代別に見た渡航経験と分析結果 |
比率は下がったものの売上額は引き続き伸びている広告収入(2002年度で19億円、2003年度の見込みは21億円)については、既存のバナー配信とは異なる“新しいインターネット広告の提案”として
- エキサイトイズム・マーケティング・パッケージ
- ブランドイメージの定着/商品プロモーション/マーケティングリサーチの3つをM1F1層に対して行なう戦略的広告
を発表した。特にマーケティングリサーチについては、従来のアンケート方式によるユーザーの解析に加えて、自由記述回答を言語解析プログラムによって分析し、製品の市場性や課題の発見/解決方法の提案などを行なうというもの。この言語解析プログラムはリムズエムアイ(株)が開発した言語解析プログラム“DiWAS(ダイワーズ、Digital Word Analyze System)を利用している。価格は700万円から。
このほか、エキサイト自身やISPサービスなどのプロモーション活動として、高速インターネット接続環境やエキサイトの提供する各種コンテンツを体験できる“エキサイトカフェ”を渋谷・青山・麻布十番・吉祥寺・下北沢・お台場など都内約20ヵ所にある既存のカフェとタイアップして順次展開していくことが発表された。
