ヤマハ(株)は5日、3月末でパソコン用CD-R/RWドライブの販売活動を終了し、同事業から撤退すると発表した。これは同日付けで開催した取締役会で決定したもの。同社がターゲットとしてきた中高級価格帯の市場が急速に縮小しているうえ、DVD対応機種の登場や、パソコンへのCD-R/RWドライブの標準搭載が進んでいることから、CD-R/RW事業の継続が難しいと判断した。
同社は1994年4月からコンシューマー市場向けのCD-R/RW事業に参入しており、高音質記録技術やディスクへの直接印字技術などで競争力を維持してきた。今後は、これまでに蓄積した技術を、ホームシアターなどの既存ビジネスの強化や、高付加価値製品を含む、新たな成長ビジネスの開発にシフトする。CD-R/RW事業の現状の売り上げ規模は約72億円で(3月期見込み)、撤退費用として約10億円を計上する見込み。
なお、従来製品のアフターサービスには対応するとしている。