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【帰ってきた!「買う買う団」】『P504iS』でiアプリをヘビーにプレイ

2003年01月10日 21時46分更新

文● 携帯24 伊藤

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『side effect』をデバッグ! 『P504iS』でよかった!?

ところで『P504iS』を購入した時期というのは、『side effect』のちょうど公開1ヵ月前にあたる。その“女らしい筐体”で何をしていたかというと、専ら『side effect』のデバッグであった。やはり。

『F504i』と『P504iS』で『side effect』をプレイしたところ、『P504iS』のキーがやわらかく、『F504i』と比べてもフニャフニャと手ごたえがないのが気になった。『P504iS』は『P504i』と比べても、若干フンニャリしている。iアプリをプレイするために買ったのに、これはちょっと残念だ。

『P504iS』
『side effect』の起動画面(『F504i』の画面を『P504iS』で撮影)

『P504iS』の良い点は別のところにあった。iアプリの起動時間が、メチャメチャ早いのだ。ここでいう「iアプリの起動時間」というのは、スクラッチパッド(携帯電話内部のデータ保存領域)に保存しているデータの読み込みと展開にかかる時間のこと。携帯電話のiアプリ一覧画面で起動を指定してから、実際にゲームが始まるまでの時間だ。

『side effect』の起動時間を測ったところ、『P504iS』は約30秒で済んだ。例えば、最も時間がかかる部類の『N504iS』の場合、約1分30秒かかってしまう。『N504iS』で『side effect』のデバッグを担当したスタッフは、この1分30秒を「タバコが1本吸える時間」と表現した。ちなみに、『side effect』のエンディングまでの総プレイ時間は約40時間。デバッグスタッフがプレイしているバージョンはバグがあって当たり前なので、繰り返し再起動しなければならない局面が出てくる。1回の起動は1分30秒だが、10回再起動したら15分、100回再起動したら2時間30分とられるのだ!!

もちろん、ゲームが始まってしまえば、どちらの機種も同じようにサクサク動く。普通のユーザーにはあまり参考にならない話かもしれないが、私の場合、『P504iS』で本当によかった。まさに「伊藤さんのために」なった!







『P504iS』が「iアプリが早い/安定している」と言われているが実際のところどうなのか。デバッグ体験談だけでは参考にならなさすぎなので(ゴメンなさいね)、パナソニック モバイルコミュニケーションズ(株)の広報グループに話を伺った(以下、広報担当者の談話)。

アプリが速い/安定しているということですが、(『P504iS』は)ベンチマーク全てについて優れているわけでなく、得手不得手があります。また、ベンチマークの結果が実使用感に直接結びつくものではありません。以上のことを踏まえた上で、P504iSのアプリで工夫をしている点を述べます。

(1)実際の体感速度をあげる
グラフィック描写や演算処理などのソフト処理について、多く使用する処理に特化してソフト処理最適化をしている。結果、CPUは他社と変わらないが、ゲームなどの速度が向上している
(2)Java機能にAPIという付加機能を追加している
Java機能にAPIというオリジナルの画像処理機能を追加し、実際の処理速度を上げている






コタツから一歩も動かずに作業が完結

「“南東方向の一部”が不正に初期化される」の画面(『F504i』の画面を『P504iS』で撮影)

さて、デバッグを進めると、1つ大きな問題が出てきた。何かエラーを発見した場合、プログラマーにその状況をできるだけ正しく伝える必要があるのだが、テキストだけで表現するのは限界がある。例えば、「オートマッピング機能で、マップ全体の約4分の1、“南東方向の一部”が不正に初期化される」場合、この“南東方向の一部”をどのように伝えるかでとても悩んだ。おそらく図示するのが一番良いのだろうが、非常に手間がかかる(デバッガーが手間を惜しんじゃいけないんだけどね)。

ここで『P504iS』のデジタルカメラが役に立った。まず、エラーを『F504i』で再現して、『P504iS』のデジタルカメラで撮影する。続いて、写真データを携帯電話からメールで送る。いちいちパソコンを起動する必要がないのだ。また、どうしても長文(※2)のテキストで状況を報告したい場合は、ネットビレッジ(株)の“リモートメール”など携帯電話向け電子メールサービスを使えば、これも携帯電話だけで行なえる。もちろん、直接電話してもいい。コタツから一歩も動かずに作業が完結するのだ。

※2 iモードメールで送受信できる文字数は、標準の状態で、送信最大全角250字/受信最大全角2000字



『side effect』キャラクターの成長も写真で報告。はぁ~楽チン(『F504i』の画面を『P504iS』で撮影)『side effect』作者が飼っているマルチーズ。可愛くて食べちゃいたいですね籠の中のカナリア。写真の画質は“シャープ”が強く、クッキリハッキリした印象

ちなみに、この“何かあったら写真で記録する”というのは、デバッグが終わった後も習慣になった。デジタルカメラを別に持ち歩く必要がないのが、習慣化したミソだと思う。というわけで、新作iアプリも無事(作者の努力によって)リリースされ、“ビジュ○ルブックマーク”という新しい遊びも覚え、今回の買い物は非常に満足。『side effect』もよろしくね!

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