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NTTデータ、パソコンの余剰CPUパワーを束ねて巨大なCPUパワーとする“cell computing”の大規模実験を開始――参加者数十万人を募集

2002年12月19日 20時47分更新

文● 編集部

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(株)エヌ・ティ・ティ・データは19日、日本アイ・ビー・エム(株)、インテル(株)、東日本電信電話(株)、マイクロソフト(株)の協力により、数十万台規模のパソコンの余剰CPUを束ねて巨大なCPUパワーとして利用するための“cell computing(セルコンピューティング)”の大規模実験を開始すると発表した。20日から約3ヵ月間実施する。

“cell computing”は、ネットワークに接続された家庭内や企業内パソコンの余剰CPUパフォーマンスを統合し、分散コンピューティングによる仮想的なスーパーコンピューターとして利用する技術。大型計算機のような専用のハードウェアや設置環境が不要で、利用されていなかった余剰CPUパフォーマンスを利用するため、低コストで高パフォーマンスが得られるのが特徴。パソコンの性能向上とともに仮想スーパーコンピューターの性能も向上するため、性能も陳腐化しないという。なお、ソフトには米United Devices社と共同開発したミドルウェアを利用する。

処理方式の図
“cell computing”の処理方式

今回の実験では、仮想スーパーコンピューターを利用し、“光学的に新たな特徴をもつ材質の設計図の作成”として、将来の光マイクロプロセッサーのプラットフォームになりえる新しい光素材として注目されている“フォトニック結晶”の最適構造の探索を行なう。フォトニック結晶は、屈折率の異なるたくさんの物体を千分の1ミリメートル程度の間隔で規則正しく配置した人工構造体で、実験では、仮想的に作成したさまざまなフォトニック結晶に周波数を変えながら光を投射し、どの方向からでも反射する結晶構造を探索するという。

実験開始にあたって同社では、一般から参加者を募集する。募集数は数十万人。募集期間は20日から2003年3月20まで。参加資格はインターネットに接続できるパソコンを所有していることで、パソコンのOSはWindows 98/Me/NT 4.0(SP5以上)/2000/XP。クライアントソフトはウェブページからダウンロードできる。女性や子供が参加しやすいように、パソコンの計算量と連動してアクションや格好が変化するキャラクター“セレスト”などが登場するという。参加費用は無料。

協力する各社の役割は、日本IBMが、UNIXサーバー“IBM eServer pSeries”とIAサーバー“IBM eServer xSeries”、データベースソフト『DB2』の提供と技術支援などで、インテルは技術的課題の解決やプロモーション活動など、NTT東日本は地域ネットワーク利用時の技術的課題の解決とプロモーション活動、マイクロソフトは“.Net”によるコミュニティーサイトのサポートとプロモーション活動で協力する。

同社では、パソコンを利用したグリッド・コンピューティングの市場規模が2006年には約300億円になると予想しており、企業内のパソコンのCPUを統合するイントラネット型や、常時接続環境のパソコンを利用するインターネット型のcell computingの事業化の検討を進めるとしている。

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