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デジタル記憶媒体を効率的に運用するために

【特別企画】ネットワーク時代のストレージ活用法!

2002年12月24日 09時53分更新

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具体的なソリューション解説に入る前に簡単にではあるが、ここで現状のストレージ事情をまとめておこう。現在、企業/家庭内を問わず一般的に利用されているストレージについて、種類(方式)と主要な利用目的を次にあげる。

磁気記録方式:ハードディスク(HDD)

ランダム/高速アクセスが可能、容量コストも低いためコンピュータシステムだけでなく、映像データの一時記録用としAV家電など幅広い分野で利用されている。パソコンでは汎用ディスクとして、アプリケーションやデータファイルの記録。高速・大容量特性を活かした、ディスクtoディスクのバックアップ、データベース用途。小型ディスクを利用したモバイルストレージ、リムーバブルHDDなど。

磁気記録方式:テープドライブ

形状からシーケンシャルアクセスとなるが、連続して大容量のデータを扱う映像記録用として一般的。大容量でメディア自体がコンパクトで扱いやすいためデータ搬送にも利用される。また媒体の安定性も高く、重要なデータの長期保存にも向いている。コンピュータ用途ではバックアップが主流。

光磁気方式:MOディスク/ドライブ(MO)

リライタブルメディアとして注目されたMOだが、書き込み/書き換えが可能な光ディスクの登場により、最近ではコンピュータシステムでの用途は減ってきている。それほど大きくないデータの受け渡し(搬送)用などが主流であり、音楽記録用としてMDが普及している。

光ディスク方式:CD、DVD

リードオンリーメディアのCD-ROM、DVD-ROMをはじめ、一度だけ書き込みが可能なライトワンスメディアのCD-R、DVD-R/+R、何度もデータの書き換えが可能なリライタブルメディアのCD-RW、DVD-RAM/-RW/+RWなどがある。ROMメディアは、プレス工程による大量短時間作成が可能なため、配布媒体として広く利用されている。書き込み/書き換えが可能なメディアは、コンピュータデータの記録用として、あるいはバックアップ用に用いられる。家庭向けの映像記録媒体に採用されたためか、現在、コストが急速に下がり著しく普及速度を上げている。また、次世代のより大容量光ディスクの開発も活発である。

シリコン記録方式(フラッシュメモリ、シリコンディスク)

記録できる容量は小さく、また、磁気/光メディアに比べてコストも高いが、アクセス性能が高く、電気信号のみでデータの書き込み/読み出しが行なえ機械構造部を必要としない。耐衝撃性に優れ、メディアとドライブを小型化できる。

記録情報の保持に電力を必要としないフラッシュメモリは、家電、通信機器、コンピュータシステムを問わずあらゆる分野で利用されており、デジタルカメラの撮影データの記録目的に使われてからは、低コスト化/大容量化/小型化が著しく進んだ。一方、コンピュータシステム用としては、記録情報の保持に電力が必要なものの、シリコン媒体特有の高速/ランダムアクセス特性を有効利用したシリコンディスク(HDDと同様に利用できるドライブ製品)も再び注目されるようになった。


企業/家庭内のLANやインターネットなど、現在は複数のコンピュータがネットワークで接続されている時代だ。ネットワークの転送速度も十分に速くなり、データの搬送にストレージを利用する必要もなくなった。これからは容量の大小、アクセス速度や長期保存などストレージそのものの特性を理解したうえで、コストを抑えつつ的確に導入することが求められる。

NAStorage

日鉄エレックス
価格:1,432,000円(NAStorage 8100T、120GB×4)
   1,998,000円(NAStorage 8100R、180GB×8、DVD-R/RW)
http://www.nscdnet.com/

NAStorage 8100R NAStorage 8100T
NAStorage 8100RNAStorage 8100T

最大で8台のHDDユニットを内蔵でき、テラバイトクラスの総容量を誇る業務用の本格NAS製品。データ記録の信頼性を高めるRAID(RAID-0、RAID-1,RAID-5)機能を搭載し、障害発生時に自動的に予備HDDに切り替えるホットスペア/ホットスワップにも対応する。タワータイプの8100T(外装色はホワイトあるいはブラック)と、4Uハイトのラックマウント対応タイプの8100R(ブラック)を用意。重要なデータのバックアップ用としてリライタブルDVDドライブを標準装備する上位モデルもある。また、オプションでGigabitイーサネットにも対応。Webブラウザ経由によるリモート管理も可能だ。

CDS3-12RS/RF-12×250

コンピュータ ダイナミックス
価格:2,480,000円(CDS3-12RS-12×250)
   2,620,000円(CDS3-12RF-12×250)
http://www.computerdyna.com/

CDS3-12RS/RF-12×250
CDS3-12RS/RF-12×250

ラックマウント(2U)対応のストレージ。内部に容量250GB、ディスク回転数7200rpmの大容量・高速HDDを12台内蔵し、総記憶容量は3.0TB(テラバイト)に達する。また可用性能も高く、コントローラにPowerPC 750-233MHzを採用したRAIDコントローラを搭載し、電源ユニットの二重化も実現。RAIDレベル0/1/3/5/10をサポートし、RAID-1/3/5モードでは、ホットスワップ対応の予備HDD設定も可能となる。インターフェイスの違いで2モデルが用意されており、2チャンネルのUltra 160 SCSIを装備したCDS3-12RS-12×250と、SAN(Storage Area Network)への組み込みも可能なファイバチャネル(転送速度2Gbps)を装備したCDS3-12RF-12×250がある。対応OSは、Solaris、HP-UX、AIX、IRIX、Linux、Windows NT/2000。

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