とにかく細かなメニュー作りが可能
DVDit!のメインウィンドウでは、メニュー画面が大きく表示されており、ここに画像や映像を貼り付けていく形でDVD-Videoのオーサリングを行う。
メインウィンドウの右側はパレットウィンドウと名付けられており、その下にあるボタンを押すことで、メニューを構成する素材を種類ごとに表示できる。素材とはメニューに貼り付ける画像やボタンなどだが、さらに映像もひとつの素材と考えられており、映像を利用するためにはあらかじめパレットウィンドウに登録しておく必要がある。
なお、背景画像やボタン類はあらかじめサンプルがDVDit!に含まれているが、もちろん手持ちの画像ファイルを登録して利用することも可能だ。
実際にメニューを製作していく過程は、ドラッグ&ドロップで素材をメニューの上に乗せていくだけ。他のDVDオーサリングソフトでは、ボタンや映像はあらかじめ用意された格子状の形式でメニュー上に貼り付けるだけというものも多いが、このDVDit!はドロー感覚で自由にデザインできる。メニューを多重階層にしたり、メニューからジャンプした映像を再生後、メニューに戻るか、次のムービーを再生するかといった動作も比較的自由に設定できるので、DVD-Videoのメニューを単なるムービーを再生するランチャにするだけでなく、工夫次第で凝った演出を施すことも可能だ。
DVDit!上でメニューを自由にレイアウト
1. DVDit!を起動
画面A DVDit!の起動画面。 |
DVDit!は一般のDVD-Videoのほか、CD-R/RWにDVDのイメージを焼く、いわゆるminiDVDにも対応している。DVDit!を起動して最初にするのが、どちらのディスクを作成するかの選択だ。
2. ムービー一覧を表示
画面B ムービー一覧は画面右側のペインにリストアップされる。 |
DVDit!では動画ファイルもDVDイメージを構成するためのアイテムのひとつと考える。本体右下にある「メディア」ボタン a を押して、右側のパレットウィンドウでムービー一覧を表示させる。
3. ムービーを登録する
画面C ムービーの登録はドラッグ&ドロップで可能。 |
エクスプローラ b からMPEG-2ファイルをこのムービー一覧にドラッグ&ドロップ c することで、自動的にDVDit!で利用できるアイテムの一つとして登録される。
4. メニューの背景を決める
画面D 背景のグラフィックスを設定する画面。 |
「背景」ボタン d を押すと、メニューの背景に利用できる画像一覧が表示される。もちろん手持ちのBMPファイルも、サイズを768×576にすることで利用可。これをドラッグ&ドロップで登録する e 。
5. ボタンを配置する
画面E DVD-Videoでチャプター開始のトリガーとなるボタンを設定する画面。 |
「ボタン」ボタン f を押し、DVDを再生開始するボタンをメニュー上に自由に配置する g 。なお、1メニュー内に配置できるボタンの最大数は36。ドローソフト風にボタンのサイズを自由に変更することも可能である h 。
6. ボタン上に文字入力
画面F ボタンの上に記述されるテキストを入力・変更する画面。 |
「テキスト」ボタン i を押し、フォントをボタン上にドラッグ&ドロップすることで j 、サンプルの文字列(「テキスト」)がボタンに表示される。これを基に好きな文字列に編集する。
7. ボタンにリンクを貼る
画面G 5と6で設定したボタンにチャプターを設定する画面。 |
ビデオや別のメニューのアイテムをボタンの上にドラッグ&ドロップすれば k 、そのアイテムへのリンクが貼れる。なお、ムービーを再生後、メニューに戻るか、または違うムービーを連続再生するかなどの指定も行える。
8. 実際のディスクを焼く
画面H DVDライティングの画面。 |
ここまでの操作でメニューが完成したら、あとは「ビルド」 l から「DVDディスクの作成」を選べばいい。この際、DVD-Videoのイメージが作成されるが、登録した動画ファイルがDVD相当でない場合は再エンコードを行うので、かなりの時間がかかる。
9. ボタン上に文字入力
画面I 再エンコード時のビットレート設定画面。 |
再エンコード時のビットレートは登録したムービーの時間に合わせて、自動的に最適なものに合わされるが、手動でも変更できる。ただし、DVDit!で扱える音声はリニアPCMに限られるので、映像のビットレートは最大でも8Mbpsまで。
DVDit! SEの主なスペック | |
製品名 | DVDit! SE |
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入力ファイル形式 | 動画:AVI、MPEG-1、MPEG-2、QuickTime、 静止画:BMP、JPEG、PICT、PSD、PNG、TIF、TGAなど |
出力ファイル形式 | DVD-Video、SVCD |
対応OS | Windows 98/Me/2000/XP |
CPU | MMX Pentium-233MHz以上(同-300MHz以上を推奨) |
メモリ | 64MB以上(128MB以上を推奨) |
HDD | インストール時80MB以上、データ用に4GB以上 |