個人でも購入できる本格派DVDオーサリングソフト
いまやたくさんの製品が登場しているDVDオーサリングソフトだが、ほんの少し前までは「DVDit!」でほぼ決まりだった。元々プロ向けツールだったこともあり、若干のとっつきにくさはあるが、メニュー作成機能などソフト自体は実に強力だ。
凝ったDVDメニューを作り込める強力ソフト
オーサリングに徹したソフト内容
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写真1 DVDit! SEのメインウィンドウ。真ん中に見られるのがDVDのメニューとなる画面。ボタンや文字を置き、そこにムービーのリンクを貼ったり、さらにメニューを貼り付けることで階層構造にすることもできる。なお、LE版ではメニューは一画面だけとなってしまう。 |
以前から数多くのDVD関連機器に付属している「DVDit!」だが、このソフトの一番の特徴は、最近のDVD作成ソフトとは異なり、ビデオ編集などの周辺機能を持たず、あくまでオーサリングに徹している点である。よって、DVDに収録する映像ファイルの作成や編集などは、他のソフトを用いて行うことになる。
また、添付ソフトとして、もっとも一般的な「LE」版は、MPEG-1/MPEG-2ファイルなら、元ファイルの解像度や音声のサンプリングレートを問わず、自動的にDVD形式のMPEG-2ファイルに再エンコードしてくれるものの、AVIファイルなどの他形式のインポートは不可能だ。その場合は、TMPGEncといったほかのMPEGエンコードソフトを用いて、MPEG-2ファイルを作成する必要がある。
今回使い方を紹介する「SE」版はLE版の上位にあたり、パイオニアのDVD-R/RWドライブ「DVR-A04-J」などに添付されているほか、LE版からは9800円でアップグレードが可能。LE版ではメニュー画面を1つしか作成できないものが、無制限になるほか、AVIファイル、QuickTimeファイルのインポートにも対応するなど、かなり本格的な内容となっている。
なお、さらなる上位版として、「PE」版があり、こちらは音声のDolbyDigital圧縮やワイド画面もサポートしている。SE版までは音声にリニアPCしか利用できないこともあり、魅力的ではあるが価格は5万9800円、LE版からのアップグレードでも3万7800円と高くなっているのが残念だ。
