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オリンパスと米イーストマン・コダック、デジタル一眼レフの新規格“Four Thirds System”を発表

2002年09月24日 21時59分更新

文● 編集部

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オリンパス光学工業(株)と米イーストマン・コダック社は24日、メーカー間のレンズ交換の互換性を持つ次世代デジタル一眼レフカメラシステム用の新規格“Four Thirds System(フォー・サーズ・システム)”(※1)を策定し、採用することで合意したと発表した。併せて普及させるためのフォーラム“Universal Digital Interchangeable Lens System Forum(ユニバーサル・デジタル・インターチェンジャブル・レンズ・システム・フォーラム)”を設立し、賛同するメーカーを募集する。現時点で富士写真フイルム(株)が賛同しているという。

※1 Four Thirds(フォー・サーズ) :英語で4/3(3分の4)の意味。

撮像素子のサイズ比較
撮像素子のサイズ比較

“Four Thirds System”は、デジタルカメラの特性に合わせた光学設計により開発したデジタルカメラ専用の交換レンズを持つデジタル一眼レフカメラシステムの新規格。撮像素子の性能を生かすために撮像素子のサイズを4/3インチ(対角約22.5mm、約18×13.5mm)と規定したほか、レンズやボディーのマウントをオープン規格とし、レンズマウントを標準化するのが特徴。被写体像の結像する範囲の大きさ“イメージサークル径”や、マウントと撮像素子との間隔“バックフォーカス長”も規定している。

新規格が規定する範囲
新規格が規定する範囲

新規格は、35mm/APSフィルムサイズの大型CCDを利用している一眼レフデジタルカメラでは、撮像素子の周辺光量が不足したり、色のにじみが発生しやすかったりするうえ、数μmピッチの撮像素子に必要なレンズ解像力を得なければならないために、光学設計上レンズが大きくなってしまうことや、マウントについても各社が35mmフィルム用の独自仕様の一眼レフデジタルカメラシステムを流用しており、互換性は低くなっていることから、デジタルカメラ本来の特性を生かすために策定したもの。

撮影レンズの大きさの比較
撮影レンズの大きさの比較(望遠レンズ)

新規格を採用することにより、35mm換算で約600mm相当の望遠レンズを300mmの焦点距離で設計できるため、レンズの小型化が図れるうえ、異なるメーカー間のボディーとレンズの組み合わせの制約がなくなるメリットが生まれるという。

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