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AGPとPCI同時利用可能な初の小型キューブベアボーンが登場、ユニークな仕様にも注目

2002年08月23日 22時06分更新

文● 小磯

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Cube-I45

 小型キューブベアボーンPCが花盛りで、Pentium 4対応モデルだけでもかなりの数にのぼるなか、 個性を主張する一品が“Cube”シリーズのエムシージェイ扱いで登場した。今回店頭に並んだのは「Cube-I45」。先に登場した小型キューブケース「Cube Zero2」を採用しているため、外観こそどこかで見たような印象だが、本邦初登場となるCommate製の超小型FlexATXフォームファクタ採用“i845G”チップセット搭載マザーボード「P4BGA」がその雰囲気を払拭している。



ライザカード AGPとPCI オレンジ色PCB
ケース内部 マザーボードレイアウト 背面
オレンジ色とライザカードが目を引くCube-I45。全体的な内部構成もこれまでにない雰囲気だ

 Cube-I45最大の特徴は、そのP4BGAにあると言ってもいい。オレンジ色のPCBというだけでも十分に目を引くが、それ以上に強烈なのは、AGPスロットとPCIスロットが一直線上に並び、特殊なライザカードによってそれらを利用可能にしている点だ。ネジ穴の仕様により、P4BGA利用時にはケース底面に対して直角にはスロットを2つ用意できないというハンディを見事に克服しているというわけ。一方でスロットの延長線上に3.5インチベイ、そしてIEEE1394ケーブルがあって物理的に干渉してしまうため、カードの長さはAGPで最長約182mm、PCIで最長約170mm(ともに編集部実測値)となる点には注意が必要だ。今後、3.5インチベイの取り外しを可能にしたり、IEEE1394ケーブルをカードと干渉しないものに変更するなどの対応を望みたい。

 3.5インチベイはCPUソケットの上という位置になっており、Socket478とシャドウベイとの距離は編集部実測値で66mm。これはPentium 4リテールクーラーの高さとほぼ同じで、まず取り付けは不可能だ。このため「Pentium 4-2.53GHzまで対応」(エムシージェイ)という小型クーラーを同梱している。



CPUクーラー
同梱のCPUクーラー

 オンボードの機能としては、ICH4内蔵コントローラによるUSB2.0とネットワーク、VIA製コントローラによるIEEE1394の各インターフェイスが挙げられる。USB2.0はケース背面2と前面2、IEEE1394はケース前面1を利用可能だ。このほか仕様を見てみると、DIMMスロットは2本で、電源はCWT(Channel Well Technology)製の180W。5インチベイは2つで、シャドウベイは用意されていない。

 長さ制限こそあるものの、AGPスロットを用意するi845Gマザーボード搭載小型キューブベアボーンPCが登場したのはこれがはじめて。高速電脳で3万5800円、OVERTOPで3万7800円という、他社製品と比べて安価な価格設定も魅力的で、今後の展開にも期待していきたい製品と言える。

先週から展示のi845Gマザー採用製品「CF-7989 BOX 4」はシルバーとブラックの2色で登場

CF-7989 BOX 4 Silver CF-7989 BOX 4 Black 内部
背面
「CF-7989 BOX 4」。こちらも小型CPUクーラーが付属する。最高でPentium 4-2.40GHzまでの対応

 先週から一部で展示の始まっていたマスタードシード扱いの小型キューブベアボーンPC「CF-7989 BOX 4」はシルバーとブラックの2色が店頭に並んだ。190(W)×270(D)×170(H)mmという、Socket370対応のCF-7989シリーズと比べて高さが10mm高いだけという小型サイズに、オンボードの機能がシンプルなFreetech製i845Gマザーボード「P8F153」を組み合わせた、コンパクトでシンプルな仕様が特徴で、Cube-I45とは好対照だ。シルバー、ブラックとも価格は高速電脳で4万4800円、OVERTOPで4万5800円。



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